• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

Identification of biomarkers for oropharyngeal cancer by proteomics and metabolomics analysis

Research Project

Project/Area Number 21K16837
Research InstitutionNational Hospital Organization, Kyushu Medical Center (Clinical Institute)

Principal Investigator

内 龍太郎  独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 耳鼻咽喉科医師 (80780840)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords中咽頭癌 / メタボロミクス
Outline of Annual Research Achievements

昨年度に引き続き検体収集を継続し予定症例の集積が完了した。
p16陽性中咽頭癌患者7例(POS群)、p16陰性中咽頭癌患者4例(NEG群)および非癌扁桃摘出術症例3例(CONT群)の計14例より組織を採取、即時凍結を行い、質量分析装置を用いたメタボロミクス解析および代謝酵素タンパクの高精度定量解析(iMPAQT法)を行った。
メタボロミクス解析では代謝産物351種を測定した。CONT群と中咽頭癌群(POS群+NEG群)の比較では91種の代謝産物に有意な差を認めた。POS群、NEG群両者に共通する特徴として多数のアミノ酸の増加や多価不飽和脂肪酸の減少を認めた。多くのアミノ酸が増加する一方でL-Aspartateは、POS群およびNEG群で減少が認められ、他のアミノ酸とは異なる挙動を示した。Urea cycleにおいて、L-Aspartateは、Argininosuccinic acidに変換され、さらにFumarateとL-Arginineが生成される。POS群およびNEG群のFumarateおよびL-Arginineは増加傾向があり、L-Aspartate減少の一因として、L-AspartateからFumarate、L-Arginineへの反応が促進している可能性が示唆された。これらのように中咽頭癌の代謝シフトとしてアミノ酸生合成や、酸化ストレス増大による多価不飽和脂肪酸の酸化が示唆された。
POS群とNEG群間の比較では22種の代謝物に有意な差を認めた。例として、リシン代謝経路の複数の代謝産物(L-Saccharopine, L-2-Aminoadipate, L-Carnitine)やヌクレオシド三リン酸であるCTPやGTPがPOS群で増加していた。p16陽性癌とp16陰性癌では癌と正常組織ほどの違いは見られなかったが、p16陽性癌での核酸合成経路の亢進もしくは陰性癌での核酸消費の亢進が起こっていると予測された。
iMPAQTについては検査結果納入された段階である。次年度にメタボロミクス解析結果を含めた統合解析を行いその意義を考察する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定していたメタボロミクス解析および代謝酵素のプロテオミクス解析の実験を施行した。実験結果の解析にも着手しており、今後の解析についても行える状況にある。

Strategy for Future Research Activity

16陽性中咽頭癌患者、p16陰性中咽頭癌患者および非癌扁桃摘出術症例メタボロミクス解析および代謝酵素タンパクの高精度定量解析(iMPAQT法)のデータ解析を進行する。また、何らかの分子、代謝産物が臨床的に意義高いものであると予測された場合は公共データベースを用いた中咽頭癌や他癌腫におけるその分子の意義についてインフォマティクス解析をさらに行う予定である。
得られた解析結果について学会発表および論文化を行う予定である。

Causes of Carryover

研究の進行自体はおおむね順調であるが、学会発表まで可能な段階ではなく、各種学会参加に予定していた旅費を使用できなかった。次年度に成果を積極的に発表することおよび論文化の際の追加実験などに使用する予定である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi