2021 Fiscal Year Research-status Report
Functional analysis for nasal mucosal cell sheet after grafting
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21K16848
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
葛西 善行 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60813889)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞シート / 中耳再生治療 / クリアランス能 / in vitro実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
鼻腔粘膜細胞シートの接着後、線毛細胞や粘液細胞などへ分化してクリアランス機能が備わるかどうか、再び創傷が起こった際に治癒の挙動を示すかどうかなど、本来の上皮組織に備わっている機能の全貌は明らかになっていない。 本研究では、短期的な創傷治癒様挙動を示した鼻腔粘膜細胞シートに対し、気相化培養によって分化能を評価する。さらに、培養を継続することで創傷治癒能や分化能などがどれほど維持され得るか、経時的な観察や遺伝子発現、タンパク質発現解析によって詳細に評価する。このように、鼻腔粘膜細胞シートの治療効果解明にアプローチする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作製した細胞シートをコラーゲンゲルに接着させて培養を行うと、コラーゲンゲルを覆いつつ広く伸展した。これは、上皮組織の創傷治癒の際の挙動に類似していると考えられ、移植直後は、直接的に創傷治癒に働くと考えられた。この成果についてFrontiers in Bioengineering and Biotechnologyに報告した。 また、鼻腔粘膜および中耳粘膜に共通して働く線毛を形成し得るかどうか、気相化培養によって適切に評価できる実験系を確立することに成功しており、論文作成を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
鼻腔粘膜細胞シートの分化能についてin vitroで評価した成果について学術論文として報告する。 また、培養を継続させ、長期的な評価につなげる。
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Research Products
(2 results)