2023 Fiscal Year Research-status Report
How CBD stimulate HPV-related head and neck cancer?
Project/Area Number |
21K16861
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
戎本 浩史 東海大学, 医学部, 准教授 (90631797)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | HPV陽性頭頸部癌 / Cannabinoid / Cannabidiol |
Outline of Annual Research Achievements |
近年急増しているHPV関連頭頸部癌に対して、マリファナの薬効成分であるCannabinoidが腫瘍増殖に作用する可能性がある。Cannabinoidのうち、精神作用をも たず依存性がないCannabidiol(CBD)についての予備実験で、HPV関連頭頸部癌での腫瘍増殖とErk1/2の活性化が確認されたため、その作用機序の解明を目的に実験計画を立案した。 当初使用を予定していたCayman Chemical社の化学合成CBD#90800は引き続き輸入不可であったため、代替品としてMERCK社のCBD C-45を確保したものの、こちらも メーカー在庫終了に伴い、追加調達ができない。 研究に使用する細胞株として、SCC154とUDSCC090を調達でき、増殖を図ったが、細胞増殖がきわめて緩徐で、十分量の細胞の確保に至っていない。 一方、共同研究施設においてはCBDはとくに制限なく使用でき、in vitro実験の再現性の確認と動物実験をすすめた。in vitro実験においてはあらたにUDSCC2,HMS001といった従来使用しなかった細胞株を新たに使用したところ、高濃度でのCBDで腫瘍増殖抑制がみられ対照的であった。一方で、p38MAPK signaling pathwayは活性化がみられた。これらの働きはCBDのレセプターであるGPR55を介した腫瘍抑制作用であることが示唆されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究に使用する細胞株として、SCC154とUDSCC090を調達でき、増殖を図ったが、細胞増殖がきわめて緩徐で、十分量の細胞の確保に至っていない。また、試薬を確保したとはいえ、安定供給がされず、豊富には使用できないため使用する実験を精査する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
共同研究施設において追試と新たな知見が得られており、これをもとに連携と協議のもと、当方で可能な実験を計画する。
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Causes of Carryover |
細胞株と試薬の確保が十分でなく2023年度に計画した実験は遂行できず、使用予定だった試薬代、実験関係経費を 繰り越した。 共同研究施設との協議の上、順次実験を遂行予定である。
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