2021 Fiscal Year Research-status Report
酸化ストレスによる細胞老化とSTING経路に着目した糖尿病網膜症の病態解明
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21K16866
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安田 正幸 東北大学, 大学病院, 助教 (00569585)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 糖尿病網膜症 / 細胞老化 / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病網膜症は糖尿病の細小血管合併症の一つであり、就労年齢に多い失明疾患である。このため、労働力人口が減少している少子超高齢化社会において特に対策が必要な疾患である。糖尿病網膜症は高血糖が主要な病態ではあるが、同程度に血糖降下しても予後には個人差があり、様々な血糖降下薬が臨床応用されている にもかかわらず十分な失明予防ができていない。本研究では、糖尿病網膜症の高血糖以外の病態として酸化ストレスと細胞老化に着目し、生体試料解析と、培養細胞や動物実験を用いた基礎研究の両面からバイオマーカーの同定と病態解明をすることを目的として研究を行っている。2021年度は、東北大学眼科外来を受診した糖尿病患者で生体試料の収集を行った。血液を採取し、遺伝子やタンパク質解析のための試料を蓄積した。同日に血液の酸化ストレス測定も行った。酸化ストレス測定にはフリーラジカル解析装置(FREE carpe diem、ウィスマー社)を用い、全身の酸化ストレス度 (dROM)値と抗酸化能(BAP)値を測定した。さらに、光干渉断層計や光干渉断層血管撮影も同時に撮影した。遺伝子やタンパク質、酸化ストレスといった生体試料解析のマーカーと糖尿病網膜症の有無や重症度との関連を調べ、さらに、黄斑部毛細血管密度など早期糖尿病網膜症と関連するパラメータとの関連を現在検討している。次年度は、生体試料を引き続き収集し解析を行い、糖尿病網膜症の病態に関連が示唆される分子を同定しながら基礎研究で検証を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、生体試料解析による臨床研究と、その検証をする培養や動物実験による基礎研究を行う予定である。生体試料解析による臨床研究は外来患者数の減少のためか試料収集やや遅れていたが、現在は軌道にのり症例が蓄積されている。しかしながら、2021年度注記から予定していた基礎研究の開始が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
生体試料解析は、目標例数に達していないが、数十例でまずタンパク質解析を行い、discovery studyを行い、さらにサンプル数がまとまって収集できたところでreplication studyを行う。また、基礎研究においては、人員が補充されたため、まずは文献的にtargetとなりうる分子の検証を行いつつ、生体試料解析で同定して分子の解析も進めていく。
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Causes of Carryover |
本研究では、遺伝子やタンパク質など生体試料解析を予定しており、こちらに費用がかかるが、COVD-19による受診抑制のためか症例の蓄積が不足してたため、初年度は試料収集を主に行い、次年度に解析を行う計画としたため。
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