2022 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of intraocular proteins associated with retinal damage in macular edema secondary to retinal vein occlusion
Project/Area Number |
21K16870
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
冨田 遼 名古屋大学, 医学系研究科, 客員研究者 (60878411)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 網膜静脈分枝閉塞症 / 網膜血流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,網膜静脈閉塞症における網膜機能や、網膜血管構造、血流状態の変化等を検討してきた。網膜静脈分枝閉塞症は網膜動静脈交叉において静脈に血流のうっ滞や血管内皮障害等が生じることが原因であると知られているが、これまで発症前の状態における動静脈交叉における静脈の変化に関する知見は不足していた。 動静脈交叉における静脈を網膜光断層計にて可視化し、網膜静脈閉塞症の高リスク眼である網膜静脈閉塞症患者の僚眼とコントロール眼で狭窄率を比較したところ、網膜静脈閉塞症患者の僚眼では静脈狭窄率が高くなっており網膜静脈閉塞症の発症に関連している可能性が示された。さらに静脈狭窄率に影響を与える因子を同定し、網膜静脈閉塞症の発症リスクとの関連が示唆された。本研究について、英語論文として投稿中である。 またBRVO眼において、網脈絡膜血流を可視化、数値化可能なレーザースペックルフローグラフィを用いて、罹患領域と非罹患領域の網膜動脈の血管抵抗性を表すパラメーターを検討したところ、罹患領域の網膜動脈では血管抵抗性を表すパラメーターの値が有意に上昇していることを見出し、この血管抵抗性を表すパラメーターを平面像としてマッピングする技術を用いて、網膜静脈分枝閉塞症による網膜動脈の抵抗性上昇を可視化した。(Scientific report, 2021) さらに、血管内皮増殖因子阻害薬による治療後に血管抵抗性の改善を確認できた症例について英語論文として投稿中である。
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