2021 Fiscal Year Research-status Report
メンデルランダム化法を用いた生活習慣と緑内障の因果関係評価のための研究
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21K16883
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
羽入田 明子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70815943)
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Project Period (FY) |
2021-02-01 – 2025-03-31
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Keywords | メンデルランダム化法 / 緑内障 / 糖代謝指標 / 遺伝疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、本邦の大規模分子疫学コンソーシアム(Japanese Consortium of Genetic Epidemiology Studies; J-CGE)のゲノムデータを用いてGWASを行い、緑内障の潜在的なリスク因子の遺伝要因を明らかにする。さらに、得られた遺伝情報を活用して、メンデルランダム化解析を実施することにより、交絡因子や因果の逆転を最小限とした、“日本人集団における生活・環境要因と緑内障のリスクの関連”に関する頑健なエビデンスを提供することを目標とする。本年度は、緑内障の潜在的なリスク因子のうち、メタアナリシスがでている糖代謝指標に着目し、空腹時血糖値、ヘモグロビンA1c、空腹時Cペプチド値の3つに対し、GWASカタログを用いて、GWAS基準で有意となるSNPを網羅的に検索した。当初、GWASカタログで検索すると、それぞれ299、180、115のSNPが該当し、そこから①不適格な形質、②GWAS有意基準を満たしていないもの、③性染色体、③重複、を除外したところ、それぞれ73、103、10SNPまで絞り込みができた。続いて、GWASカタログには掲載されていないメタGWASの結果(the Meta-Analysis of Glucose and Insulin related traits Consortium)から、空腹時血糖値、空腹時インスリン値に対し、37、17SNPをそれぞれ追加した。続いて、④Unmapped SNP、⑤multi-allelic SNP、⑥東アジア人でMAF<0.01を除外し、クランピングを施行したところ、最終的に34(空腹時血糖値)、43(ヘモグロビンA1c)、17(空腹時Cペプチド値)のSNPを同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の産休・育休に伴い、研究遂行が当該年度の途中までできなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、選定した糖代謝指標に対するそれぞれのSNPに対し、J-CGEに含まれる各コホートにそれぞれの糖代謝指標のGWASをお願いし、曝露とSNPとの関連(β値と標準誤差)を求める予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は産休・育休期間のため、当該研究の進行がやや遅れたため、未使用分に関しては、次年度以降に繰り越し、学会発表・英文校正費用として計上する。
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