2022 Fiscal Year Research-status Report
AMDマウスモデルの交感神経の脈絡膜新生血管及びマクロファージ眼内浸潤への関与
Project/Area Number |
21K16893
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
東 惠子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50772084)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | pachychoroid関連疾患 / PNV / CSC / 画像解析 / 滲出型加齢黄斑変性 |
Outline of Annual Research Achievements |
滲出型加齢黄斑変性は、昨今アジアを中心に頻繁に報告されている、pachychoroid関連疾患に基づいた虚血による新生血管発生機序が唱えられてきている。 昨年度の研究にて脈絡膜新生血管の分化・増殖を調節しうる標的分子を検証し、加齢黄斑変性の原因について学術的な基盤形成に貢献したと考える。今年度はさらにpachychoroid関連疾患における、網膜色素上皮・脈絡膜に発生する実臨床での新生血管を分析、新生血管サイズを測定し、抗VEGF薬と新生血管を惹起しうる炎症細胞との関連を追求し、加齢黄斑変性に対する治療法開発に貢献した。炎症サイトカインに基づく機序または交感神経の血管新生への作用の検討とは別に、臨床でも画像解析を用いてpachychoroidによる虚血が加齢黄斑変性に与える影響を解析・数値化し、これを検討・発表・論文化することができた。本研究で得られた知見は、新たな病態概念を元に滲出型加齢黄斑変性の予後予測因子を新たに明らかとしたものであり、臨床所見や病態に基づいた個別化医療の確立の土台となる基盤的な研究と考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Multimodal imagingを用いて多数の画像診断機器を応用し、眼所見を多角的に評価する画像診断技法を用いた。いくつかの検査を組み合わせることで,診断がより正確になるばかりではなく、相補的に用いることで精度の高い治療評価、経過観察が可能になった。この結果を解析・数値化し、これを検討・発表・論文化することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も基礎の結果を基盤にして、臨床での応用が可能かどうか、マルチモーダルイメージングを用いて実臨床での検討・解析を継続していく予定である。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍のため海外学会などの機会もなかった。今後は積極的に国際学会に参加する予定である。
|