2022 Fiscal Year Annual Research Report
日本人の眼瞼基底細胞癌の網羅的ゲノム解析で明らかにする既存薬物の有効性
Project/Area Number |
21K16898
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
秋山 雅人 九州大学, 医学研究院, 講師 (10757686)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 基底細胞癌 / エクソーム / がんゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間に、眼瞼基底細胞癌24例の血液と腫瘍検体のエクソームシークエンスを実施した。dndscvを用いた関連遺伝子の検証では、既知の3遺伝子 (PTCH1, ARID1A, PTPN14)に加えて過去に報告のない1遺伝子に多重検定補正後も有意な関連を認めた。新規遺伝子には12例 (50%)に非同義体細胞変異を認め、そのうち9例で同定された変異はストップコドンやフレームシフトなどの機能欠失型変異であった。18サンプル (67%)でヘッジホッグシグナル伝達経路に属する遺伝子(PTCH1, SMO, SUFU)のいずれかに体細胞変異を認め、眼瞼部の基底細胞癌においても主要な遺伝子であると考えられた。Vismodegib反応性に影響することが知られている、SMO遺伝子体細胞遺伝子変異は7例で同定されたが、薬剤抵抗性が報告されているものではなかった。
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