2023 Fiscal Year Research-status Report
滲出型加齢黄斑変性に対するPIポリアミドの有効性の検討
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21K16909
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
若月 優 日本大学, 医学部, 助教 (30816830)
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Project Period (FY) |
2022-12-19 – 2025-03-31
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Keywords | 滲出型加齢黄斑変性 / ポリアミド / 網膜色素上皮 / 線維化 / TGF-β |
Outline of Annual Research Achievements |
5-6週齢のオスのLong-Evansラットを用いて、眼球に網膜光凝固を施行し、網膜線維化瘢痕モデルラットを作成した。レーザ照射後クリーン環境下にて7ー14日間飼育し、飼育後にOCTを用いて線維化の有無を確認した。 さらに眼底検査を施行し線維化の評価および眼底写真を撮影した。 その後、眼球摘出ののち、免疫染色を施行し線維化が確認された。 これらをふまえ、薬剤投与群(低濃度、高濃度)およびコントロール群、非投与群の3群にわけ、上記と同様の手技で網膜線維化モデルラット作成ののち、薬剤投与およびコントロール薬剤(BSS)投与を行った。 7-14日間、クリーン環境で飼育し、線維化の面積を評価した。 評価時にImageJおよび免疫染色を使用していたが、撮影機器(PC)が故障し、現在新しい機材を導入中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で実験中断があったことで実験が遅れていたが、現在状況が改善し、おおむね順調にできている。 機会が故障してしまい線維化の評価が遅れているが、新しい機械が入り次第おおむね順調にすすむと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
すでにラットへの投与は薬剤投与群、薬剤非投与群、コントロール薬剤投与群の3群に分け、手技確認を行っており、摘出眼球での線維化面積評価では薬剤投与群において肉眼的には効果が確認されているが、十分な頭数での線維化面積の評価には至ってない。今後は、撮影および解析機器(PC)がリニューアル次第、モデルラットの頭数を増やし、統計学的な有意差評価を行う予定である。さらに、摘出眼球の硝子体液または網膜色素上皮でのTGF-β濃度およびその他関連蛋白においても濃度測定を行う予定である。 また、PIポリアミドの細胞内取り込みの確認のためのFITC投与の撮影が試行できておらず蛍光顕微鏡下でFITCを標識したGB1203がラットの硝子体内に取り込まれていることを確認する予定である。 実験終了後は、実験をもとに論文作成、学会発表の準備を行う。
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Causes of Carryover |
現在、機材・機種を注文中であり、年度末の決算に間に合わなかったためである。 また、やや実験に遅れが生じているためである。 次年度は機械の修理または新規買い替え、残りの実験を進め、論文投稿、学会発表に関わる費用として未使用額を使用予定である。
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