2021 Fiscal Year Research-status Report
口腔扁平上皮癌における Notch 上 O-グルコース糖鎖修飾の役割の解析
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21K16929
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浦田 悠輔 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (90897357)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | O-グルコース糖鎖 / キシロース / Notchシグナル / 扁平上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. NOTCH1 の不活性化により、その細胞増殖性が亢進する扁平上皮癌細胞株の選別口腔扁平上皮癌細胞株 HSC2、HSC3、HSC4、SAS、Ca9-22 (国立研究開発法人 医薬基 盤・健康・栄養研究所 JCRB細胞バンクより購入)にNotchシグナルを遮断するγセクレターゼ阻害薬である DAPT を用い、NOTCH1 を不活性化させ細胞増殖の変化を MTT アッセイまたは全自動生細胞イメージング解析システム IncuCyte を用いて調べた。その結果SAS細胞、HSC3細胞においてその細胞増殖が変化した。 2.XXYLT1 ノックアウト (KO) 細胞の作製 CRISPR/Cas9 技術を用いて GXYLT1、GXYLT2、および XXYLT1 をノックアウト (KO) した細胞を既報通り作製する [Urata et al. 2020 Cells]。設計したgRNA、GFPを組み込んだcas9ベクターをSAS細胞、HSC細胞にトランスフェクションし、BD FACS Melody Cell Sorterを用いてシングルセルソーティングした。ソーティングした細胞を培養し、増殖させた後シークエンスを確認、また糖鎖の伸長を質量分析により解析する。 3.野生型、XXYLT1 KO細胞におけるNOTCH1活性化レベル、細胞増養成の解析 野生型、XXYLT1 KO細胞を用い、活性化した NOTCH1に対する特異抗体 Val1744 を用いて細胞抽出物のウェスタンブロット解析を行う。さらに、別の手段として、HES/HEY ファミリー遺伝子や c-MYC などの NOTCH1 標的遺伝子の発現レベルを RT-qPCR 法で測定する。 4.細胞増殖性の解析 野生型、XXYLT1 KO 細胞を用いマトリジェル上でのスフェロイド形成能を測定し、野生型および KO 細胞の増殖性を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シングルセルソーティングした細胞の生存率、またトランスフェクション効率が低く、KO細胞の制作、糖鎖の伸長の確認が予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ソーティングした扁平上皮癌細胞のシークエンス、糖鎖の伸長解析をしKO細胞の制作を進める。 標的遺伝子の特異的欠損は、次の 3 通りの方法で確認する。(1) 標的ゲノム配列のシークエンシング。(2) NOTCH1 のグライコプロテオミクス解析。NOTCH1 の精製は、以前に報告した通り、既得の特異抗体を用いた免疫沈降法にて行う [Moloney et al. 2000 J Biol Chem]。発現レベルの問題などで、内因性の NOTCH1 の解析がうまくいかない場合には、タグ付きの分泌型 NOTCH1 細胞外ドメイン EGF1-36 を強制発現させ、培養上清より精製する [Urata et al. 2020 Cells]。これらの蛋白質をプロテアーゼ消化後、質量分析計 Fusion (Thermo Fisher Scientific) を用いて、O-グルコース糖鎖の付加位置と 構造を解析し、野生型の細胞の場合と比較する。
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Causes of Carryover |
KO細胞の制作状況が遅れており、試薬等が当初の予定より使用がまだ少ない状況となっているため。 次年度、必要となる試薬を購入予定である。
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