2022 Fiscal Year Research-status Report
同一患者より樹立した原発巣と転移巣由来の癌細胞株における転移関連遺伝子解析
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21K16948
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤永 貴大 九州大学, 大学病院, 助教 (10738206)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 転移関連遺伝子 / MAGEC1 / MAGEA11 / MACC1 / HTRA1 |
Outline of Annual Research Achievements |
同一患者より樹立した下顎歯肉扁平上皮癌患者の原発巣由来細胞株(WK2)と後発頸部リンパ節転移巣由来細胞株(WK3F)を使用して、マイクロアレイ法による解析を行った。その結果、著しく発現量の相違が認められた遺伝子(MAGEC1、MAGEA11、MACC1、HTRA1)が転移に密接に関与している可能性が示唆されたため、本研究の標的遺伝子(転移関連遺伝子候補)とした。 まず、各遺伝子の強制発現細胞株、ノ ックダウン細胞株を作製し、in vitro での生物学的特性の解析、in vivo での転移実験を行うことで、標的遺伝子の転移への影響を評価することを。これらの遺伝子の影響を明らかにすることで、治療の標的遺伝子となり得る遺伝子候補を同定することが最終目標である。 2021年度と2022年度はWK2およびWK3Fの各々に対して、4種類の転移関連遺伝子候補の強制発現細胞株およびノックダウン細胞株の16種類を作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
標的遺伝子の強制発現細胞株・ノ ックダウン細胞株の作製を試みたが、細胞の安定性が悪く、継代数により性質が変化する状況が発生しており、in vitro の生物学的特性の解析が中断している。
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Strategy for Future Research Activity |
癌は様々な段階の腫瘍細胞が集まっているものであるため、実臨床で出会う癌とは異なる状況となってしまうかもしれないが、標的遺伝子の強制発現細胞やノ ックダウン細胞のシングルセルピックアップなどを行うことで、可能な限り、安定した細胞株を作製する。
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Causes of Carryover |
プラスチック器具、抗体、培養液、プライマーなどの消耗品の購入に加えて、情報収集・研究成果報告のための旅費や論文投稿に対して使用することも計画している。
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