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2022 Fiscal Year Research-status Report

コラーゲン結合蛋白産生性齲蝕原性細菌の脳微小出血発症機序と革新的治療法開発

Research Project

Project/Area Number 21K16961
Research InstitutionNational Cardiovascular Center Research Institute

Principal Investigator

服部 頼都  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (60713849)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
KeywordsCnm / Streptococcus mutans / 脳微小出血 / 脳卒中
Outline of Annual Research Achievements

S.mutansのCnmタンパクの基本構造でコラーゲン結合ドメイン(Aドメイン)とそれに続く繰り返し配列のBリピート領域があり、この領域の機能は現時点で不明である。
昨年に引き続き、本研究が施行される国立循環器病研究センターにおいて、頭部MRIの撮影を行っている脳卒中入院患者から、デンタルプラークの採取を行った。得られたデンタルプラークは、Mitis-Salivarius寒天培地とブレインハートインフュージョン培地で嫌気培養され、回収した菌株からDNAを抽出した後、MKDプライマーを用いたPCRによってS.mutansを検出し、Cnm-1F (5′-GACAAAGAAATGAAAGAT GT-3′)、1R (5′-GCA AAG ACTCTTGTCCCTGC-3′) プライマーでCnmタンパクの有無を検出した。採取したデンタルプラークの中で、Cnm陽性患者は70名であった。患者背景として、入院時年齢は、中央値 70.5歳(60.0~78.3)、男性 47名(67.1%)であった。脳MRI所見について、深部脳微小出血(CMBs)を2個以上保有している患者は31名(44.3%)であり、Cnm陽性患者のみで解析しているため高い深部CMBsの保有率であった。深部CMBsの中央値は1(0~5)個であった。
その後、採取したデンタルプラークから,Bリピート領域の塩基配列長をPCRによって測定した。われわれの予備試験より、486 bpを境に長または短と2群に分割した。Bリピート長が短い患者が14名(20.0%)、長い患者が52名(74.3%)であった。4名については、PCRのバンドが発現せず判定不能であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

Bリピート長を定量するためのPCRを施行することに非常に苦労し、長い時間を要した。

Strategy for Future Research Activity

今後は、CnmタンパクのBリピート領域塩基長とCMBsを含めた脳小血管病の放射線学的所見(深部/膿葉型/テント下CMBs、大脳白質病変、ラクナ)との関連を検討し、Bリピート領域塩基長が脳小血管病の病態機序に関わっているかどうかの検討を行っていく。脳小血管病のみならず、頭蓋内MRA、頸動脈エコー、認知機能検査を行っている患者においては、これらも包括的にデータ解析し、大血管病変、認知機能にもCnmタンパクのBリピート領域塩基長が関連しているかどうかを検討する。
さらに、Cnmタンパクはコラーゲン結合タンパクの1つであることから、これらの患者のコラーゲン結合能を測定して、Bリピート長と関連しているか検討する。

Causes of Carryover

実験手技の成功に時間を要し研究がやや遅れ、昨年度もCOVID-19蔓延のため研究の途中経過を学会発表する機会に恵まれなかったことから、次年度使用額が生じてしまった。今年度は、技術補佐員などを雇用したり、謝金にて一時的に技術補佐員の業務手伝いをしていただくことで研究を前に進めていく。脳小血管病の放射線学的所見の1つの大脳白質病変の容積定量のためにMATLABといった定量ソフトの購入を行ったり、脳小血管病のみならず、頭蓋内大血管の狭窄率の自動定量のために、Aquarius Lightningといった定量ソフトの購入も予定している。また、今年度は国内学会・海外学会にも参加し、本研究の中間結果または最終結果を報告する予定であり、研究に関連した論文の英文校正、投稿料としても本研究費を使用させていただく予定としたい。

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Published: 2023-12-25  

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