2022 Fiscal Year Research-status Report
歯周組織再生療法においてFGF-2と併用する理想的な骨補填材の究明
Project/Area Number |
21K16965
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
星 嵩 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (70757210)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | FGF-2 / 歯周組織再生療法 / 骨補填材 / 歯周炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周組織再生療法においてFGF-2と併用する理想的な骨補填材の究明にあたって、リン酸オクタカルシウムとコラーゲンからなる人工骨ボナークに着目した。 ボナークは従来の顆粒状の人工骨とは異なり、スポンジ状の形状を有し、賦形性と操作性に優れている。現在のところボナークの適応は、上下顎骨・歯槽骨の骨欠損部または空隙部への充填による骨再生治療を目的とし、(1)顎裂および嚢胞腔による骨再生、(2)インプラント植立を前提とした骨再生とされており、歯周組織再生療法に関するデータは限られている。 歯周組織再生療法におけるボナークの有効性を検討するため、ビーグル犬下顎に実験的骨縁下欠損(近遠心4mm×深さ5mm)を 作成し、ボナーク群、コントロール群をランダムに割り振りわけ、縫合および経過観察を行なった。12週後に安楽殺を行い、組織をブロックで採取し病理組織切片を作成した。エックス線所見において、ボナークを補填した骨欠損部のの不透過性は亢進し周囲歯槽骨と連続する像を示した。病理組織学的所見において、試験群では新生骨による置換が欠損全域に生じ既存骨との境界は不明瞭であった。病理組織学的計測では、ボナーク群はコントロール群と比較して、新生骨高さ、新生骨面積に関して統計学的に有意に大きい値を示した。本データは学会発表を行い、論文を執筆予定である。今後の課題として、FGF-2と併用した時の効果の測定と、他の骨補填剤と比べて優位性があるかの検討が必要である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19の影響のため、一時実験がスムーズに行えない期間があった。
|
Strategy for Future Research Activity |
学会発表および論文執筆を行なっていく予定である。
|
Causes of Carryover |
実験動物および備品等を購入したが、少し余剰分が生じたため繰越とした。
|