2023 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織再生療法においてFGF-2と併用する理想的な骨補填材の究明
Project/Area Number |
21K16965
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
星 嵩 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (70757210)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | FGF-2 / 歯周組織再生療法 / 骨補填材 / 歯周炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周組織再生療法においてFGF-2と併用する理想的な骨補填材の究明にあたって、リン酸オクタカルシウムとコラーゲンからなる人工骨ボナークに着目した。 ボナークは従来の顆粒状の人工骨とは異なり、スポンジ状の形状を有し、賦形性と操作性に優れている。歯周組織再生療法におけるボナークの有効性を検討するため、ビーグル犬下顎に実験的骨縁下欠損(近遠心4mm ×深さ5mm)を作成し、ボナーク群、コントロール群をランダムに割り振りわけ、縫合および経過観察を行なった。12週後に安楽殺を行い、組織をブロックで採取し病理組織切片を作成した。エックス線所見において、ボナークを補填した骨欠損部のの不透過性は亢進し周囲歯槽骨と連続する像を示した。病理組織学的所見において、試験群では新生骨による置換が欠損全域に生じ既存骨との境界は不明瞭であった。病理組織学的計測では、ボナーク群はコントロール群と比較して、新生骨高さ、新生骨面積に関して統計学的に有意に大きい値を示した。本研究データは第66回春季日本歯周病学会学術大会で発表を行い、Journal of Periodontal Researchに論文投稿した。 研究期間全体を通じて、歯周組織再生療法においてFGF-2と併用する理想的な骨補填材の究明を行った。ハイドロキシアパタイトとコラーゲンからなる人工骨リフィットとFGF-2の併用効果をビーグル犬で検証したが、有効性は見出せなかった。根分岐部病変に対するFGF-2と自家骨の併用両方の有効性を、第64回春季日本歯周病学会学術大会で報告し、優秀ポスター賞を受賞した。
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