2023 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of inhibitor effect on SASP related factor and of appotosis inducind effect on senecence cells of japanease butter bur extract.
Project/Area Number |
21K16973
|
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
高田 鮎子 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (70825968)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | フキエキス / NO / iNOS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、北海道に生息するフキおよびフキノトウに含まれる成分のSASP関連因子に関する作用および老化細胞へのアポトーシス誘導への効果を調べることを目的とした。本学に自生するフキおよびフキノトウをエタノール抽出によって得たエキスをLPS刺激した口腔上皮細胞(Ca9-22)へ添加することによって、細胞老化を引き起こす原因と言われている酸化物質の一種であるNO(一酸化窒素)の発生を抑えることがわかった。その原因はiNOS(誘導型NO合成酵素)の産生をフキエキスが抑制していることが、Westernbrottingによるタンパク質定量によって明らかになった。感染やUVなどの外部刺激によって産生されるiNOSであるが、本研究ではLPS刺激によるMAPKのリン酸化誘導によってiNOS産生がなされたと考えることができるため、MAKP関連因子であるc-jun,ERK,Ikbのリン酸化へのフキエキスの作用を確認した。その結果、c-junのリン酸化を抑制していることが確認できた。実際、JNK,p38,ERKの阻害剤をによってLPS刺激後のCa9-22細胞からのNO産生量を測ったところ、JNK阻害剤によるNO産生抑制効果が最も高いことも確認された。フキエキスは 口腔上皮細胞のLPS刺激によるNOの産生をc-junのリン酸化を抑制することによりiNOS産生の抑制を引き起こすことで抑えることが明らかとなった。 本研究のテーマであったSASP関連因子および老化細胞へのアポトーシス誘導への作用への実験までには及ばなかったが、老化誘導マウスの製作に必要な手法(GONAD法)などを習得した。今後はそれらのマウスを作成し、有効に研究に活用することを目指している。
|