2021 Fiscal Year Research-status Report
低酸素誘導因子HIF1aにより誘導されるマイクロRNAの歯髄炎進展における役割
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21K16989
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
藤井 真由子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (80844357)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | miRNA210 / 低酸素 / 炎症 / 歯髄細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナの影響により大学研究室への立ち入り制限や人数制限が合った影響で、動物実験について予定していたとおりに進めることができなかったが、細胞実験について研究プランにそって進めた。具体的には低酸素培養したヒト歯髄細胞をマイクロアレイ解析にかけ、低酸素により発現が上昇するmiRNAのスクリーニングを行った。更にLPS刺激ヒト歯髄細胞とのアレイデータと比較し、低酸素のみで抽出されるmiRNAの絞り込みを行った。ヒト歯髄細胞における低酸素誘導性のmiRNAとしてmiR-210に着目した。miR-210の発現は低酸素刺激によってHIF1aの下流で直接的に誘導され、炎症性刺激によっては発現が誘導されなかった。についてヒト歯髄細胞に導入または阻害を行い、LPS刺激を加え、炎症性サイトカイン産生についてFACSを用いたサイトカインビーズアレイ解析、リアルタイムPCR解析を行った。またmiR-210mimicを導入したヒト歯髄細胞で炎症性メディエーター産生に関連するカスケードについてNFkB-ルシフェレースアッセイ、ウェスタンブロットを用いて比較検討した。さらにmiRNA210のターゲット遺伝子について炎症性メディエーターの抑制に関連した機能を持つ遺伝子 の絞り込みを行った。以上について2021年度の国際歯科研究学会(IADR、アメリカ)でポスター発表を行った。オンライン開催になったが、参加して研究内容について発表し、他の研究者とも自身のテーマについて活発に意見交換を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ自粛に伴う大学研究室への出入りの制限、通勤の制限とそれに伴う研究制限によって遅れが生じている。実際に細胞や動物を使用する実験において研究室への人数制限のため、限られた時間のみであったためである。 また実験機材や試薬についても、注文してもなかなか届かなかったり、欠品だったりと入手が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には実験計画に沿って行っていくが、動物実験などについては、細胞実験と平行して行うなど、遅延を取戻すために実験の進め方については一部再検討を行う予定である。また学会についても昨年度は発表の場がすくなかったため、今年は積極的に行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナによる実験計画の変更によって生じた実験器材、試薬の変更により差額が生じた。
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