2022 Fiscal Year Research-status Report
サンゴ外骨格由来顆粒を用いた線維芽細胞増殖因子担持担体の歯槽骨再生
Project/Area Number |
21K17016
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
小林 信博 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (90803338)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | サンゴ外骨格由来顆粒 |
Outline of Annual Research Achievements |
線維芽細胞増殖因子(bFGF)は血管新生作用を有し、新生血管に富んだ良性肉芽を形成するため、創傷治癒を促進させると同時に歯周組織再生を促進する効果がある。申請者はbFGF のヘパリンとの親和性に着目しヘパリンをあらかじめサンゴ外骨格由来顆粒に化学的に結合させた薬物担持担体を作製する技術を有する。 本研究の目的は、サンゴ外骨格由来顆粒に化学的にbFGFを結合させ、ビーグル犬一壁性骨欠損によって歯槽骨を含めた歯周組織再生の可能性を明らかにすることである。本複合材はティッシュエンジニアリングの3 要素のうち足場とシグナル因子の2 要素に加え、そのシグナル因子を担持する生体機能性を兼ね備えているため自家骨移植や細胞移植に代わる骨の再生医療材料となりうる。本材料が実用化すれば、ヘパリンはbFGF だけでなく他のサイトカインとも親和性が高いことが知られており、サイトカインを用いた歯周組織再生治療の発展にも大きな貢献が期待できる。 サンゴ外骨格由来顆粒についての組成と形態について分析を行った。X線回折 は、主にアラゴナイト組成のサンプルは、a111、a021、a012、a200、a130、a220、a221、a041、a132、およびa113の回折ピークを示しました。元素は、リンのピークを伴う XPS ピークを示しました 。 フーリエ分光法はのスペクトルデータは、約 1455 cm-1、1082 cm-1、852 cm-1、709 cm-1、および 700 cm-1 に強い吸収特性ピークを示しました。 CG の内部構造は、約200 μm の管腔直径を持ち、多孔性、連続性、および透過性であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ビーグル犬一壁性骨欠損モデルを確立し、歯槽骨再生実験を行うとともに、サンゴ外骨格由来顆粒についての組成と形態について分析も終了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
サンゴ外骨格由来顆粒についてのin vitro生体適合性評価とin vivo病理組織学的評価を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスによって、学会発表ができず旅費が使用できなかった。次年度は学会発表を積極的に行い、大学院生への謝金も予定している。
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