2022 Fiscal Year Research-status Report
iPS細胞を用いた遺伝性骨疾患患者に対する骨損傷治療法の探索
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21K17027
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
青木 栄人 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (90801481)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Runx2 / iPS細胞 / 骨芽細胞分化 / 再生療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では鎖骨頭蓋異形成症のモデルマウスによる疾患特異的iPS細胞を作成し、遺伝子編集技術を応用して、その細胞の遺伝子変異の正常化を行い、疾患特異的モデルマウスに同細胞を自家移植することで、移植の可能性を検討することを目的に研究を行った。 マウスRunx2ホモ欠損iPS細胞(Runx2-/-miPSCs)を骨芽細胞に分化誘導した結果、骨関連遺伝子の遺伝子発現プロファイルにてRunx2-/-miPSCsではRunx2+/+miPSCと比較して53の遺伝子の発現が低下し、わずか3遺伝子でのみ発現の上昇を認めた。発現上昇と低下を認めた代表的な遺伝子(Rankl, Vdr)をさらに解析し、それらに関連する遺伝子の変化を確認した。これらの結果はMedical molecular morphologyにて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究で使用している樹立したiPS細胞の品質を維持しつつ研究を進めることが、非常に難しく時間がかかるため。また、自家移植を行う際のスキャホールドの使用による再生への影響を考慮しなくてはいけないため。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス頭蓋骨に欠損を作成し、遺伝的背景の等しいマウスiPS細胞から分化させた骨芽細胞を欠損部へ移植する。その後、移植した部位の組織再生、主に骨再生について評価を行う。細胞のみを移植するのは困難なことより、iPS細胞から分化させた骨芽細胞とコラーゲンスポンジを用いて欠損部に移植する。
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Causes of Carryover |
実験計画に遅れが生じたことで、購入予定であった試薬等の購入を行わなかったため。研究で使用する培地や試薬等は本年度の研究でより必要となるため適切に使用する。
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