2022 Fiscal Year Research-status Report
疾患モデル動物を用いた「サルコペニアの摂食嚥下障害」の生理学的検証
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21K17034
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
那小屋 公太 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10806491)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | COPD / 嚥下 / 筋電図記録 / ラット |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会の日本では、高齢者人口の増加が問題となっている。高齢者の多くは単なる老化のみならず活動量や消化機能を伴う全身の筋力低下(サルコペニア)に 陥りやすい。サルコペニアと嚥下運動機能低下を主とする摂食嚥下障害の関係については多くの臨床報告がみ られるものの、嚥下関連筋の多くはその発生が呼吸筋であることから単なる横紋筋の加齢変化は別の特性をもっている可能性がある。本研究では、いまだ明らかにされていないサルコペニアと嚥下障害の発生メカニズムを明らかにする目的で、疾患モデル動物を使用し、疾患の影響により誘発されるサルコペニアが摂食嚥下に与える生理学的影響を明らかにする。本研究では疾患モデル動物としてサルコペニアを誘発する疾患として知られている慢性閉塞性肺疾患(COPD)に罹患したラットを作成し、In Vivo筋力解析、自由行動下筋電図解析を行いサルコペニアと摂食嚥下障害の生理学的関連性を検証する。令和3年度にCOPDによる四肢骨格筋のサルコペニア発症検証、 令和4年度にCOPDによる嚥下関連筋・咀嚼筋のサルコペニア発症の筋機能・組織学的検証、 令和5年度にCOPDによるサルコペニア発症の摂食嚥下機能検証を行う予定であったが、 昨年度、実験計画を見直しCOPDラットを用いた自由行動下筋電図記録を先に行う方針となった。現在、モデル動物を作成し、筋電図記録を行なっているが十分なデータが得られていない。解析に十分な記録が得られたら筋力解析のセットアップへ移行したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
自由行動下での筋電図記録および解析が終了している予定であったがモデル動物の作成に時間を要し、十分な記録が行えていないため当初の予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
モデル動物を効率的に作成し筋電図記録を継続する。十分なデータが得られたのち、筋力解析のセットアップへ移行する。
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Causes of Carryover |
当初購入予定であった記録システムの購入を見送り他の研究に必要な機器を購入したため次年度使用額が生じた。
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Research Products
(5 results)