2021 Fiscal Year Research-status Report
長期縦断研究による高齢者の口腔機能低下の要因の検討
Project/Area Number |
21K17038
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三原 佑介 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (30779096)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 咬合力 / 舌圧 / 一般化線形混合モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高齢者を対象に3年間の縦断研究を行い,咬合力ならびに舌圧に対する,性別,年齢,加齢,歯数の影響を検討することを目的とした。 2021年度は、感染対策に十分配慮したうえで、昨年度予定していた80歳群ならびに元々予定していた90歳群に対する会場調査を行った。2022年3月末までに、266名(80歳群165名(伊丹地区77名、朝来地区25名、板橋地区38名、奥多摩地区25名)、90歳群101名(伊丹地区45名、朝来地区19名、板橋地区28名、奥多摩地区9名))の調査を終えている。 2013年から2016年の会場調査に参加した自立した地域在住高齢者1701名(74-78歳群656名,82-85歳群706名,89-95歳群339名)のうち,3年後の追跡調査に参加し,かつ評価項目のデータがすべて揃っている者951名(74-78歳群466名,82-85歳群391名,89-95歳群94名)を解析の対象とした。残存歯数を記録し,咬合力,舌圧を測定した。統計学的分析には,咬合力と舌圧それぞれを目的変数とし,性別,年齢群,時間経過,残存歯数を説明変数とした一般化線形混合モデル(GLMM)を用いた。有意水準は5%とした。 GLMMの結果,咬合力に対して,性別,年齢群および残存歯数が有意な変数となったが,時間経過は有意な変数とならなかった。舌圧は,性別および年齢群が有意な変数となったが,残存歯数は有意な変数とならなかった。本研究の結果より,咬合力は加齢による影響が少なく,舌圧は加齢による影響を受けやすい可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19の影響で、2021年度最初に行う予定であった調査が、2021年度終わりに行うことになり、さらに人数を制限した状態で調査したため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、2021年度末までに行った調査のデータ整理・分析ならびに12年後の追跡調査を感染対策に十分配慮したうえで会場調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
COVID19の影響で、2021年度最初に行う予定であった調査が、2021年度終わりに行うことになり、さらに人数を制限した状態で調査したため次年度使用額が生じた。 2022年度は、2021年度末までに行った調査のデータ整理・分析ならびに12年後の追跡調査を感染対策に十分配慮したうえで会場調査を行う予定である。
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