2023 Fiscal Year Annual Research Report
生態学的瞬間評価を用いたバイオフィードバック訓練によるブラキシズム抑制効果の検証
Project/Area Number |
21K17071
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
村上 小夏 (斉藤小夏) 明海大学, 歯学部, 講師 (00824533)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ブラキシズム |
Outline of Annual Research Achievements |
ブラキシズムは顎口腔系に歯根破折や顎関節症などの悪影響を及ぼす.しかし根本的なブラキシズムを抑制できる治療はあまり報告されていない. 本分野では日中の咀嚼筋筋電図バイオフィードバック訓練が覚醒時ブラキシズム(Awake Bruxism: AB)および睡眠時ブラキシズム(Sleep Bruxism: SB)に抑制効果を与えることが報告されている(Watanabe et al 2011)が,その効果が睡眠時のグラインディングに及ぼす影響は不明であった.申請者は2019年-2020年度の若手研究の助成金を用いて,日中の咀嚼筋筋電図バイオフィードバック(Biofeedback: EMG-BF)訓練により睡眠時のグラインディングであるphasic burstが減少傾向になるという研究成果を報告した(Saito-Murakami et al 2020).この報告ではブラキシズムの評価は問診と筋電図上でおこない,筋電図上でブラキシズムと判断した際に被験者自身がブラキシズムの自覚があったかどうかについては不明である. そこで生態学的瞬間評価(Ecological momentary assessment: EMA)を用いて被験者の自覚も同時に評価した場合のブラキシズムの抑制効果について検証することにした.方法はEMG測定と同時にブラキシズムの自己認識状態の記録を行う.ABの自己認識状態記録には小型タブレット端末を用いる.記録専用アプリケーション(a Time Logger)を搭載しており,ランダムな感覚でアラームが発生し,アラーム発生時にブラキシズムの自己認識状態を記録してもらう.これにより本研究ではEMG測定に加えてEMA記録を取り入れたことでブラキシズムの群分けに有効であることを報告した(Asami, Saito-Murakami et al. J Prostho Res. 2023).
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