2022 Fiscal Year Research-status Report
単一細胞解析を利用した抗炎症性ヒト脂肪組織由来幹細胞の同定と顎関節症治療への応用
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21K17084
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
稲木 涼子 東京大学, 医学部附属病院, 客員研究員 (90632456)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脂肪細胞 / シングルセル解析 / 顎関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト脂肪細胞を単離してシングルセルRNA解析する準備のために、マウス脂肪細胞を単離して培養した。この増殖培養した細胞を回収し、FACSにてシングルセルにすることが可能であることを確認した。脂肪細胞と骨髄細胞と歯髄細胞のシングルセルRNA解析を行い、脂肪細胞の有用性を比較検討する準備を整えた。ヒトの骨髄細胞はパッセージ2まで培養し冷凍保存している。またヒト歯髄細胞は、歯を割り歯髄を取り出し、細切してコラゲナーゼ処理してエクスプラントカルチャーとして培養に成功している。これらの細胞をパッセージ2で冷凍保存を行った。今後、脂肪細胞、骨髄細胞、歯髄細胞をパッセージ3に合わせてシングルセルRNA解析を行う予定である、現在、細胞単離のためにFACS装置が故障しており、修理された時点でシングルセルRNA解析を実施する予定である。 また、申請している本研究で、変形性ヒザ関節症のモデルマウスの膝関節にマウス脂肪幹細胞を投与することで、膝関節の抗炎症効果を前年度確認している。既に、この結果に基づき、再生医療等委員会にて、臨床研究の計画書は承認されている。この計画書に基づき、ヒト顎関節症の患者へ、ヒト由来脂肪の関節内投与の臨床研究の準備を行っている。外来で研究について広報し、顎関節症の2名の患者を選定するに至った。来年度、臨床研究を行うために、院内CPCにてコールドランを実施し、臨床研究プロトコルの確認と人員の実施体制と準備を整えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シングルセル解析のための細胞単離のためのFACSの故障のため、シングルセルRNA解析が滞っている。
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Strategy for Future Research Activity |
シングルセルRNA解析を行って脂肪幹細胞の有用性について検索する
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Causes of Carryover |
本年度実施を予定していた単一細胞解析:Single Cell RNA-seq解析が実施できなかった。そのため、予定していた解析費用を来年度以降に回したため、次年度 使用額が生じた。
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