2021 Fiscal Year Research-status Report
口腔領域の糖タンパク質をターゲットにした分子イメージング技術の確立
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21K17086
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉田 寿人 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (40791794)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | FDG-PET / 口腔癌 / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔癌の顎骨浸潤の評価には2-フルオロデオキシグルコース(FDG)-PET検査が利用されるが、FDGは悪性腫瘍だけでなく炎症性疾患にも集積するため、口腔癌の顎骨浸潤と顎骨骨髄炎の鑑別は非常に困難であるとされている。このため、口腔癌の顎骨浸潤と顎骨骨髄炎の鑑別に有用なイメージング技術の開発が期待されている。本年度は、FDG-PETにて口腔領域に集積を認めた症例のStandardized uptake value(SUV)や臨床データについて分析を行った。2015年~2021年に、口腔領域にPET-CTでFDGの集積を認め、当院歯科口腔外科にて病理組織検査を施行した56症例を対象とした。病理組織検査の結果、口腔癌と診断された症例は41例、炎症と診断された症例は15例あった。口腔癌と炎症のSUVmaxの間に有意差が認められた。しかしながら、口腔癌を早期癌と進行癌に分けると、炎症のSUVmaxとの間で有意差はみられなかった。各疾患のSUVmaxと血液検査データの間では相関は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の計画は概ね予定通りに遂行できた。FDG-PETのSUVmax以外の画像解析は進行中のため、次年度以降の課題とする。
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Strategy for Future Research Activity |
口腔癌および炎症のFDG-PETの画像についてさらに詳細な画像解析を行っていく。また、口腔癌および炎症の病理組織標本を用いて免疫組織化学染色を行い、分子イメージングへの足掛かりにする。
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Causes of Carryover |
病理組織標本を用いた免疫組織化学染色やin vitroの実験を次年度に行うことにしたため。次年度、細胞培養試薬や抗体の購入するために使用する予定である。
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