2022 Fiscal Year Research-status Report
口腔扁平上皮癌におけるマクロファージを介したLAG3陽性T細胞発現機構の解明
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21K17107
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保田 恵吾 東京大学, 医学部附属病院, 客員研究員 (50800835)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 外科系歯学 / 腫瘍免疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は、LAG-3(抑制生免疫補助受容体)およびそのリガンドと考えられているMHC IIおよびFGL1に関して免疫組織化学的な検索を行っている。口腔扁平上皮癌組織上においても、MHC IIとFGL1発現を認めていることがわかった。一方各種発現分子と臨床的意義の関連を検討する必要があり、今後は症例数を増やして細胞数カウントやPCRなどでLAG-3発現との関連をより詳細に検討していくこととしている。現在、LAG-3陽性細胞の増加などの免疫抑制環境の構築には、CD44発現癌幹細胞の関与も示唆されており、CD44が認識するヒアルロン酸と、癌微小環境に存在するマクロファージとの分子機構に関しても同時に検索している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫組織科学染色の抗体の選定に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
非特異的反応を減らすため、モノクローナル抗体を選定するようにする。そのほかの実験手技の問題に関してより詳細にトラブルシューティングしていく。 細胞培養系の検討も開始し、フローサイトメトリーで検索を行なっていく。 免疫抑制系のサイトカインを放出する癌幹細胞に関して、CD44マーカーが有名だが、組織再生に関しては癌微小環境におけるヒアルロン酸との結合能を有するとされている。よって癌微小環境での免疫抑制性の環境構築にヒアルロン酸の関与も示唆されるため、これまで行ってきたマクロファージとヒアルロン酸の関係も同時に検討している。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で研究室の使用制限があったため。
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