2021 Fiscal Year Research-status Report
Real-world based prognostic risk factors for oral cancer patients using AI
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21K17113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川村 晃平 大阪大学, 歯学研究科, 特任研究員 (20880157)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 口腔がん / AI / リアルワールド / 頚部リンパ節転移 / 予後予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔がん患者の原発巣のIHC標本に対して、染色レベルをAIによる画像認識を用いて自動評価を行うことで、頚部リンパ節転移を予測可能であることを明らかにし、論文投稿中である。 また、HE標本の低分化癌胞巣・高分化癌胞巣をAIによる物体認識を用いて個数検出することで、後発頚部リンパ節転移のリスク評価を行い、既存の悪性度評価との比較を行い、論文執筆中である。 さらに、超拡大内視鏡を用いることで、前癌病変を口腔癌の細胞特徴をAIによる自動認識・分類により、新規診断法として利用可能である可能性を示し、その結果を第45回日本頭頸部癌学会にて発表した。 これらの結果を踏まえ、さらに画像データ・数値データ・テキストデータを統合し、一連の口腔がん治療における治療段階ごとの予後評価・リスクアラートのシステムを構築するため、現在臨床データ収集中である。 これまで研究成果を「口腔がん領域における人工知能導入の可能性」として、癌と化学療法 48(7) 894-899 2021年7月にて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究遂行に際して、画像データ・数値データ・テキストデータ等の多様な時系列データを処理可能なプログラム作成中である。また時系列臨床データ取得のためのさらなる検討を追加で行っており、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
先行研究で用いた過去の患者のデータを用いて、舌扁平上皮癌の病理画像認識モデルに、既往歴、入院時期、入院中の血液検査・体重・バイタルサイン等のデータ、さらに入院期間、退院後のフォロー間隔等の時系列データを加え頸部リンパ節転移予測モデルの確立を目指す。病理検体等の画像データに関しては、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)用いて、細胞分化度検出・画像認識を行い特徴の圧縮化を行う。その結果とテキスト・数値データにRNNモデルを用いて重みを紐付けることによって検証する。これにより新規患者に対しても、これまで見過ごされていた、頸部リンパ節転移のリスク因子を明らかにし、カルテ情報・患者データから網羅的に導き出す。さらに、多施設共同研究により症例数を増やしビックデータを用いて、口腔内画像やレントゲン画像等の診療において生成しうるデータに加え、ゲノムデータを組み込み、口腔がん患者の初診時から終診までの一連の治療の中で、治療段階ごとに、未然に予後危険因子のアラートを行うことで、患者の生命予後の延長に寄与できる治療の提案及び、治療選択を可能にするような、口腔がん患者の予後予測システムの構築を目指す。これにより、新規の口腔がん患者の診療において、患者毎の個別医療の提供が可能になり、口腔がん治療においてパラダイムシフトを起こすものと考える。
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Causes of Carryover |
Covid-19の蔓延によるデータ収集の遅延や、時系列データを処理するためのプログラム構築に時間を要しているため。次年度はGPU・PCの購入費用に当てる予定である。
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[Presentation] 口腔顎顔面疾患診断と治療におけるAIの活用 口腔粘膜疾患診断におけるAI2021
Author(s)
平岡 慎一郎 , 川村 晃平 , 李 天鎬 , 小林 義和 , 島田 泰如 , 吉田 遼司 , 住友 伸一郎 , 宮下 仁 , 川原 一郎 , 田中 晋 , 鵜澤 成一
Organizer
第45回日本頭頸部癌学会
Invited