2023 Fiscal Year Research-status Report
Real-world based prognostic risk factors for oral cancer patients using AI
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21K17113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川村 晃平 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (20880157)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 頭頸部癌 / 予後予測 / 頸部リンパ節転移 / リアルワールドデータ / マルチモーダルデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究では、多種多様なリアルワールドデータを用いて、口腔がん患者の予後予測モデルの構築を目的としている。 舌癌76例における免疫組織化学的染色(VEGF-C、VEGF-D、NRP1、NRP2、CCR7、SEMA3E)の染色レベルから、多層パーセプトロンネットワーク(MNN)を用いて頸部 リンパ節転移の予測モデルを開発し、視覚情報の定量化ヒストグラムと比較した。その結果、CCR7染色レベルとT分類が頸部リンパ節転移の有無に相関してい た。 MNNによる免疫染色標本の評価は頸部リンパ節転移の予測に有用である。 Kawamura, Kohei et al. “Prediction of cervical lymph node metastasis from immunostained specimens of tongue cancer using a multilayer perceptron neural network.” Cancer medicine vol. 12,5 (2023): 5312-5322. doi:10.1002/cam4.5343 この結果、AIを用いた単一モダリティに基づく予後予測の可能性を示したものである。さらにリアルワールドに基づいた、より包括的なマルチモーダルアプローチによる予後予測の精度向上を目指し、マルチモーダルAI解析モデルの構築を進めている。CCR7の染色強度に関するデータを報告したMNNモデルで、舌癌原発巣のHE染色画像データを畳み込みニューラルネットワーク(CNN)で学習し、さらに患者のT分類、DOI(浸潤深度)、年齢、性別などのデータをそれぞれ異なるパーセプトロンで学習する。これら異なるモダリティを学習したモデルから得られた特徴ベクトルを最終的に統合(late-fusion)することで、頸部リンパ節転移の有無を予測するマルチモーダル解析AIモデルを構築した。新規症例への適用において、このモデルは80%の予後予測精度を示し、第68回公益社団法人日本口腔外科学会総会・学術大会 (2023年11月11日)にて報告した。 今後精度向上のための課題は多く、新たなモダリティの追加・他施設共同研究を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マルチモーダルデータ解析AIの構築まで完了しており、今後さらなるデータ収集・蓄積の枠組み作りに入る段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
免疫染色・HE染色画像・T分類・DOI(浸潤深度)・年齢・性別に加えて、口腔内写真・CT/MRI画像・既往歴・症状自覚から受診までの期間・喫煙歴・飲酒歴・カルテ記載などのさらなるモダリティのデータ整理及び、AIモデルでの学習により精度評価を行う。さらに、他施設共同研究の枠組みを整備し、多施設から口腔がん患者のデータ収集を行い、さらにビックデータでのモデル学習を行うことで、単施設でのロバスト性・ドメインシフトの問題の解決を目指す。
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Causes of Carryover |
本年度の研究では画像のモダリティの使用が少なかったため、現在使用しているワークステーションでの計算能力で十分であったため、本年度の購入は行わなかったが、次年度よりさらにモダリティを増やした研究を行うため、マシンパワーが必要と考えられ、購入を予定している。
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Research Products
(3 results)