2021 Fiscal Year Research-status Report
炎症惹起顎骨壊死モデルを用いた抗G-CSF中和抗体によるARONJ新規治療の探索
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21K17126
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
上田 美帆 兵庫医科大学, 医学部, 研究生(研究員) (10774391)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 抗G-CSF中和抗体 / 顎骨壊死 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、造血システムで研究されているG-CSFの概念を背景に骨代謝異常・炎症性疾患におけるARONJの解明を目的としている。近年、Campbellらは関節炎モデルマウスに抗G-CSF中和抗体 (anti-G-CSF antibody) を投与し関節炎が抑制されたことを報告した (Campbell IK, et al. J Immunol 2016)。 マウスにビスホスホネートおよびLPSを投与することで炎症惹起顎骨壊死モデルを作製する。歯周病や関節リウマチなどの慢性炎症性疾患においてTh17細胞/制御性T細胞(Treg細胞)の不均衡が病態に深く関与しているとされており、炎症惹起顎骨壊死モデルの免疫学的評価を行うとともに、G-CSFの概念を背景に造血・免疫学研究の視点からARONJを解明する。また、G-CSF-好中球制御によりARONJ治療へ繋げる研究は創造性を有すると考えている。 本研究では、in vitroにおけるanti-G-CSF antibodyの骨芽細胞、破骨細胞の分化および破骨細胞の骨吸収能を明らかにする。さらにマクロファージの制御を含めたanti-GM-CSF antibodyを用いた影響も検討する。新たな炎症惹起顎骨壊死モデルマウスを作製し、骨形態計測学的、免疫学的、病理組織学的に評価する。炎症惹起顎骨壊死モデルマウスに対してanti-G-CSF antibodyを局所投与して効果を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ蔓延に伴い、動物実験施設の使用に制限があったため計画よりも進捗は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、骨芽細胞、破骨細胞におけるanti-G-CSF antibody用いたin vitroでの実験を進めており、今後は動物実験も並行して行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
動物実験の進捗の遅れのため次年度使用額が生じた。次年度に実験を進めていく予定である。
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