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2023 Fiscal Year Research-status Report

口腔癌転移に関与するタイトジャンクション構成蛋白のプロセシング機構の解明

Research Project

Project/Area Number 21K17139
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

信本 忠義  広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (80848565)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsタイトジャンクション
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,E3ユビキチンリガーゼのligand of numb-protein X 1 (LNX1)p80を口腔扁平上皮癌に発現誘導することにより,タイトジャンクションの構成分子であるclaudin-1(CLD1)の細胞内での蛋白分解を亢進し,その発現を低下させることで,口腔癌の増殖や浸潤・転移を抑制する新しい口腔癌治療法を開発することを目指すものである.すなわち生体でのLNX1p80遺伝子導入のために,LNX1p80を組み込んだプラスミドDNAを病原性のない安全なNaked DNAとして,腫瘍組織内へ直接注入することで,in vivoにおいてLNX1p80蛋白発現を誘導することで口腔癌の浸潤・転移を抑制することを計画している.

申請者は,口腔扁平上皮癌組織におけるタイトジャンクション構成蛋白のclaudin-1 (CLD1)発現を免疫組織学的に検索した結果,CLD1陽性群では陰性群に比べ,生存率が低下していることをみいだしている.さらに,CLD1蛋白は細胞内において,主としてリソソームによる分解を受けていることを確認している.CLD1をユビキチン化しリソソームでの分解を促進していることが報告されているLNX1p80が,口腔扁平上皮癌細胞においてCLD1と複合体形成している可能性を共免疫沈降法による解析で確認している.これらの所見から,LNX1p80は口腔癌の予後と密接に関連するCLD1発現を低下させることが推測され,がん抑制遺伝子としての機能を有する可能性がある.すなわち口腔癌組織においてLNX1p80発現を亢進させることは,CLD1分解を亢進させ,その発現低下を誘導し,口腔癌細胞の運動能や蛋白分解活性を抑制すると考えられた.

令和5年度は,pM-CLD1及びpVP16-LNX1p80とともにReporter VectorであるpG5SEAPを導入した口腔扁平上皮癌細胞を用いて,培養上清中のアルカリフォスファターゼ活性を測定することで,CLD1とLNX1p80の結合を確認した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和5年度は,pM-CLD1及びpVP16-LNX1p80とともにReporter VectorであるpG5SEAPを導入した口腔扁平上皮癌細胞を用いて,培養上清中のアルカリフォスファターゼ活性を測定することで,CLD1とLNX1p80の結合を確認した.

当初の予定では,LNX1p80高発現扁平上皮癌細胞株を用いてCLD1発現に与える影響の検討を予定していたが,口腔扁平上皮癌細胞への導入に時間がかかったため進捗がやや遅れている.

Strategy for Future Research Activity

今後は,LNX1p80発現誘導が口腔扁平上皮癌細胞のCLD1発現に与える影響の検討およびLNX1p80発現誘導が口腔扁平上皮癌細胞の細胞増殖能,遊走能及び蛋白分解活性に与える影響の検討を予定している.

Causes of Carryover

令和5年度に予定していた研究が計画より遅れたため,使用金額が使用予定金額を下回った.差額は令和6年度使用予定金額と併せて,令和6年度の研究遂行のために必要な試薬,器具,消耗品の購入等に使用する予定である.

URL: 

Published: 2024-12-25  

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