2023 Fiscal Year Annual Research Report
がん糖代謝が制御する口腔扁平上皮癌のNrf2抗酸化経路を介した放射線耐性機序解明
Project/Area Number |
21K17145
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松岡 祐一郎 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (10802100)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔がん / 放射線耐性 / Nrf2 / がん糖代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床的放射線耐性細胞(CRR)細胞を使用した口腔扁平上皮癌(OSCC)における放射線耐性の根底にある分子メカニズムを特定した。OSCCの放射線耐性を検証した過去の研究とは異なり、本研究で複数のCRR細胞株を使用してOSCCのおける放射線耐性のメカニズムを初めて解明した。また、Nrf2がOSCC細胞において代謝調節を伴う抗酸化能力によって放射線に対する耐性を制御し、リン酸化Nrf2の発現が化学放射線療法の効果と密接に関連し、進行OSCC患者の予後と相関していることを初めて明らかにした。本研究をまとめ、「The atioxidative stress regulator Nrf2 potentiates radioresistance of oral squamous cell carcinoma accompanied with metabolic modulation」というタイトルでLaboratory Invistigation学術雑誌に投稿し、掲載された。 最終年度には、本研究の目的であるNrf2抗酸化経路を介した放射線耐性機構の解明に繋がる更なる検証のため、非機能的TP53変異を有するCRR細胞株としてCa9-22細胞を親株としてCa9-22-R細胞の樹立を行った。しかしながら、Ca9-22-R細胞を用いた検証実験については、予算の都合上遂行が困難であったため、新たな研究予算を獲得し研究を発展させていく予定である。
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