2021 Fiscal Year Research-status Report
Quantification of Velopharyngeal Closure Function in Cleft Patients Using Four Dimensional Computed Tomography
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21K17151
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
小林 義和 藤田医科大学, 医学部, 助教 (00622797)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 鼻咽腔閉鎖機能 / バーチャル内視鏡 / 4D-CT |
Outline of Annual Research Achievements |
軟口蓋の主要な機能のひとつに、声や食物が口腔から鼻腔に漏れないようにする「鼻咽腔閉鎖機能」が存在する。一方、口唇口蓋裂は日本においては500出生に1人の割合で生じる先天異常であるが、とりわけ口蓋裂に伴い鼻咽腔閉鎖機能不全が生じることが知られている。この機能不全に対しては手術および言語訓練による機能向上が図られるが、その後も症状が遺残した場合には、機能獲得のための二次手術が適応となる。鼻咽腔閉鎖機能を評価する上でのゴールドスタンダードは言語聴覚士による聴覚判定であるが、二次手術の適応や術式を判断するためには、加えて障害の原因となっている解剖学的以上の診査が必須となる。 本研究では、口蓋形成術術後の鼻咽腔閉鎖機能を観察することを目的とし、時相を持つ3次元CT画像である4次元CT画像(4D-CT)を撮影し、画像所見の解析を行った。 まず、4D-CT撮影画像を既存の検査である鼻咽腔内視鏡検査と比較した。両検査間における鼻咽腔閉鎖の様式は約7割の症例で一致した (Cohen’s κ=0.51)。以上より、4D-CTから得られる所見の信頼性は、既存検査と中等度の一致度であると考えられた。 また、鼻咽腔閉鎖機能を改善するための二次手術の前後で、手術によってもたらされる形態的変化を4D-CTで比較検討を行った。症例数が少ないため十分な結果が得られていないが、聴覚判定における鼻咽腔閉鎖機能の改善とともに、4D-CTにおける画像所見の改善も得られる傾向を確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに約40例のデータを収集した。術前後の比較を行った症例も蓄積できており、進捗状況はおおむね順調であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
手術前後の比較を行えるよう、引き続き術後データの蓄積を行っていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により学会出張がなかったこと、今年度中の論文投稿がなかったことから、差額が大幅に生じた。次年度には学会出張、論文投稿を計画している。
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