2023 Fiscal Year Annual Research Report
Quantification of Velopharyngeal Closure Function in Cleft Patients Using Four Dimensional Computed Tomography
Project/Area Number |
21K17151
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
小林 義和 藤田医科大学, 医学部, 講師 (00622797)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 鼻咽腔閉鎖機能 / バーチャル内視鏡 / 4D-CT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、4D-CT画像から得られる定量値を詳細に解析し、既存検査である聴覚判定、鼻咽腔内視鏡検査等との比較を行うことで、画像検査による鼻咽腔閉鎖機能の定量評価方法を確立することを目的とした。 (1)4D-CT画像と既存検査所見との比較 口蓋形成術術後、または粘膜下口蓋裂に対する言語訓練実施後、鼻咽腔閉鎖機能不全を遺残した症例に対し、手術を実施した。術前・術後に、4D-CT撮影を行った。4D-CT撮影は、申請者らが先に報告したプロトコル (Kobayashi, et al. BMC Med Imaging, 2019)を流用した。すなわち、吸気→発声を観察課題とし、本撮影3.3秒(0.275秒/回転 × 12回転) で撮影した。撮影画像は画像処理ワークステーションへ転送し、4次元構築および解析を行った。4D-CTから得られる所見を鼻咽腔内視鏡検査と比較した。術前に撮影した27例について、鼻咽腔内視鏡検査との比較を行った。2検査での一致率は63%であった(Cohenのκ係数0.44)。 (2)定量値と鼻咽腔閉鎖機能の比較 術後に正常構音を獲得できた患児の4D-CT撮影を再度行い、鼻咽腔閉鎖機能不全のない状態のデータとして解析し、術前の画像と比較を行った。特に、軟口蓋長(VL)、軟口蓋厚み(VT)、軟口蓋挙上角(α angle)、鼻咽腔閉鎖不全の開存面積(CSA)について計測した。術前後の撮影を行った症例のうち、4例について比較を行った。VL、VTは術前後の変化に傾向を見いだせなかったが、α angleおよびCSAについてはいずれも術後に改善を認めた。開鼻声は3例で消失、1例で改善を認めた。
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