2022 Fiscal Year Research-status Report
歯科矯正用インプラントによる顎整形力を骨格性上顎前突へ応用した際の生物学的検討
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21K17174
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
真山 敦 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (80792150)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 歯科矯正学 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度の研究実績を以下に示す。昨年度はスクリューの生体安全性を確認した。今年度は前年度に続きビーグル犬顎骨内での安定性の評価を行った。 20か月齢のビーグル犬を用い、顎骨に実際に臨床で用いられている歯科矯正用インプラントを埋入し、7日撤去群、28日撤去群をそれぞれ設定した。埋入前、撤去後の各種インプラント表面をSEMにて撮影し、全体像及び刃部強拡大像から骨様沈着物の量や損傷の程度について比較を行った。加えて、埋入・撤去時のトルク値の測定及び動揺度の経時的変化について評価を行った。埋入時の埋入トルク値、7日撤去群、28日撤去群の撤去トルク値をそれぞれトルクドライバーで計測した。埋入直後、埋入7日後、埋入28日後のインプラント動揺度をPeriotestを用いて互いに120度離れた角度から計測を行った。得られた計測値を平均し、それぞれ比較を行った。ビーグル犬顎骨内に植立した歯科矯正用アンカースクリューに荷重を行い、安定性の確認を行った。以上の実験内容から、歯科矯正用インプラントがビーグル犬においても問題なく使用が可能であることを明らかにした。加えて、現在インプラント周囲骨を採取し、骨形態計測による組織学的評価を行っている。埋入7日後、28日後に直径㎜のトレフィンバーを用いてインプラントおよび周囲組織を採取を行い、採取した組織は樹脂浸透処理を行い、ミクロトームによりインプラント長軸方向に平行かつ最大直径部を通る厚さ100μmの切片とし、光学顕微鏡で撮影し骨接触率%(BIC)および規定面積内の骨形成量%(BA)の評価を行っている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度では初年度に続きビーグル犬顎骨内における安定性や機械的特性についての、比較・検討を昨年に続き継続して行った。歯科矯正力の応用、移動量の評価については本年度行い、データ解析・発表を本年に行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度では、長期間植立における組織学的評価、実験前後のスクリューの表面構造・機械特性の評価を行った後に、ビーグル犬に対して矯正力を付与し、動物実験を行い、得られたデータの解析・評価・発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
現在の研究状況から設備購入費の時期が若干遅れており、研究計画に差異が生じた。 今後の研究遂行により使用する予定である。
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Research Products
(2 results)