2021 Fiscal Year Research-status Report
口腔機能発達不全の"定量化":エラストグラフィによる咀嚼機能評価法の確立
Project/Area Number |
21K17180
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 功次朗 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (40736625)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔機能低下症 / エラストグラフィー / 咀嚼運動 / 咀嚼機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度研究計画は 1 .咬筋エラストグラフィの最適なイメージング手法の確立 エストラグラフィー(株式会社メディケアー:JS2)は従来のエコー装置では計測出来なかった”硬さ”情報を色表示で検知できる。この機器は、組織に生ずる歪み分布を色で可視化するため、咬筋での硬さ情報を的確に描出できるセンサーの当て方を習得する。 2.永久歯列期のエラストグラフィでの正常値(到達目標)の検索 エラストグラフィを定量的評価項目として用いるためには、まず口腔機能が発達した状態の正常値、す なわち到達目標を設定する必要がある。これを達成するために、咀嚼機能評価とエラストグラフィの結 果を比較して模索する。口腔機能に大きな問題がない永久歯列期の個性正常咬合者を対象に、左 右咬筋のエラストグラフィの他、オクルーザルフォースメーター(GM10、長野)による最大咬合力(左右大 臼歯部)、バイトアイ(GC、東京)咬合接触面積、グミゼリー(UHA味覚糖、大阪)による咀嚼能率の データを採得する。これらのデータから、エラストグラフィと直接的評価結果を比較し、永久歯列期で到 達すべきエラストグラフィの正常値を決定する。 こととしてきた。 しかし、新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響で半導体不足となり、エラストグラフィ装置の購入がなかなか進まなかった。しかし、次年度には機器を購入し、計測手技、方法を習熟し、再現性のあるデータ採得が可能となるよう進める予定である。 また、本年度はエラストグラフィは計測できなかったが、その他の機器の取り扱い方法の勉強に宛てたため、データ採得方法、機器の扱い等はほぼ習得できている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
進捗状況については、エラストグラフィー機器を用いたものは遅れている。理由としては半導体不足により、購入予定機器の生産体制が遅滞していること、価格の変動の可能性もあることから機器の購入を選定も含め再検討中である。しかし、おそらく半導体不足は解消されつつあることから機器購入に関しては次年度に持ち越しても問題がないと考えている。そのかわり、本申請課題にて使用予定のその他の機器の習得および文献渉猟に時間を当てたことからエラストグラフィー研究の最前線を理科することができたのは無駄ではなかったと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方法については、まずは筋肉組織を視覚的に表示、計測でき得る機器を可及的早期に購入し、咬筋のエラストグラフィーの最適なイメージング手法を確立させることに集中する。具体的にはエコーと同様端子の当て方によるイメージ画像の変調を理解する。また、文献的には言われているが、顎顔面領域周辺の構造は平坦な部分が少ないため、アーチファクトの発生を可及的に少なくする等、再現性の他界データ採得が可能となるよう機器の特性を理解し、進める予定である。
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Causes of Carryover |
研究所年度であり残額が生じた。また、次年度使用予定学の大部分はエラストグラフィー計測機器(株式会社メディケアー:JS2)の購入に充当予定である。
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