2021 Fiscal Year Research-status Report
オーラルフレイルと嚥下関連筋サルコペニアの経時的変化との関連について
Project/Area Number |
21K17220
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
松原 慶吾 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (60761294)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オーラルフレイル / サルコペニア / 嚥下関連筋のサルコペニア / 栄養状態 / 地域在住高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢に伴って生じる口腔機能の軽微な低下を示すオーラルフレイルの存在は、低栄養状態を招くために、サルコペニアの発現につながるとともにサルコペニアの進行の加速因子にもなる。しかし、嚥下関連筋のサルコペニアがどのように進行していくのかという経時的変化やオーラルフレイルとサルコペニアとの関連性についての知見は乏しい。オーラルフレイルとサルコペニアや嚥下関連筋のサルコペニアがどのように関連しているのかを明らかにし、効率的かつ効果的なサルコペニアに対する予防的介入に繋げていくことを目指している。 オーラルフレイルとサルコペニアおよび嚥下関連筋のサルコペニアとの関連を明らかにするために、地域在住の65歳以上の高齢者を対象とし、①オーラルフレイルに関する検査、②栄養状態の検査、③嚥下関連筋の筋量と筋力、④全身筋量、⑤歩行速度について、定期的に調査を行う。質問紙(基本チェックリスト・EAT-10)・舌圧測定器・口腔機能測定機器を用いて口腔乾燥・咀嚼機能・咬合力・舌口唇運動機能・舌圧・嚥下機能を調査し、①オーラルフレイルについて評価する。また、質問紙(簡易栄養状態評価表 MNA)を用いて②栄養状態を評価する。超音波エコーを用いて③嚥下関連筋(舌骨上筋群・舌筋・咬筋)の筋量を評価する。さらに、スメドレー型デジタル握力計を用いて咽頭残留量と相関がある握力を計測し、③嚥下関連筋の筋力(呼気筋・咽頭筋)を評価する。さらに、医療用体組成計を用いて④全身の骨格筋量や⑤歩行速度も評価する。 定期的(1回/1年)にオーラルフレイルの評価を含めた嚥下機能に関する包括的な検査を用いた追跡調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により実施するには至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オーラルフレイルおよびサルコペニアの検査に必要な機器と消耗品の購入をした。また、オーラルフレイルに関する検査の実施内容についても、研究協力者と検討を進めている。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、予定した検査を実施することができず、予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響により一時的に中断しているが、第1期目の高齢者100例に対し調査を実施する。
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Causes of Carryover |
オーラルフレイルおよびサルコペニアの検査に必要な機器と消耗品の準備をした。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、第1期目の調査が実施できなかった。そのため、予算に計上していたアルバイト学生等への協力費、成果発表のための旅費を使用することができず、予算と実績に差額が生じた。
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Research Products
(3 results)