2022 Fiscal Year Research-status Report
The Influence of Gender Bias in Medical Education on Physicians' Identity Formation
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21K17247
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
松井 智子 浜松医科大学, 医学部, 特任講師 (40886686)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ジェンダー / ジェンダーバイアス / 医学教育 / アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、医学教育におけるジェンダー平等を導き医師がキャリア継続しやすくなるための支援及び教育プログラムの開発をめざすため、ジェンダー・バイアスに着目し医学教育にどのようなジェンダー・バイアスが存在し、それらが医学生・医師のPIF(Professional Identity Formation)にどのような影響を与えているのか、またその背景要因及び関連要因について探索することである。 2022年度は医学生や若手医師がフォーカスグループインタビューにおいて、医学教育におけるジェンダー・バイアスを語りやすい方法の件等や事前資料の作成を行い、浜松医科大学臨床研究倫理委員会において研究実施の承認を得た。現在、研究対象者である医学生・若手医師に対してリクルートを開始し、フォーカスグループインタビューの開始に向けて準備しているところである。 また、日本医学教育学会において「ジェンダー特性を踏まえたキャリア支援のポイントとは?」というタイトルの指導者側のジェンダー意識にアプローチするワークショップを開催した。この中でジェンダーに関する世代間ギャップの大きさが浮き彫りとなった。誰もがキャリア継続をしやすくするためには、指導者側の世代間のジェンダーに関する相違の認識の必要性が求められていることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
医学生・研修医の中にはジェンダー・バイアスの存在についてなじみがなく、ジェンダー・バイアスについての説明が必要であることがわかったため、2022年度はジェンダー・バイアスについてディスカッションができるような事前資料を作成した。この資料を含めて2022年度内には浜松医科大学臨床研究倫理委員会により研究実施の承認を得て、研究参加者のリクルートを開始したところである。しかし研究協力者のリクルートに難渋しており、現在は今後の戦略を検討しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は医学生・研修医に対するフォーカスグループインタビューを実施する。現在研究協力者のリクルートに難渋しているところであるが、今後全国の医学生にアプローチ範囲を広げていく方針である。フォーカスグループインタビューによりデータが収集でき次第、質的分析を進めていき、今年度中にはデータ収集・分析を終えるところを目標としている。
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Causes of Carryover |
2022年度にフォーカスグループインタビューが実施できておらず、研究協力者への謝礼の支払いがなかったため。2023年度はフォーカスグループインタビューの実施に向けてリクルートも進めており、研究協力者への謝礼に使用する予定である。
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