2023 Fiscal Year Research-status Report
The Influence of Gender Bias in Medical Education on Physicians' Identity Formation
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21K17247
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
松井 智子 浜松医科大学, 医学部, 特任講師 (40886686)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ジェンダー / ジェンダーバイアス / 医学教育 / アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である、医学教育にどのようなジェンダー・バイアスが存在し、それらが医学生・医師のPIF(Professional Identity Formation)にどのような影響を与えているのか、またその背景要因及び関連要因について探索するため、これまで医学生および若手医師を対象に行うフォーカスグループインタビューの準備を行ってきた。 2023年度は大学間のネットワークや学生ネットワーク等を通して日本の医学生を対象に、「医学教育におけるジェンダーバイアス」に関するフォーカスグループインタビューの参加者を募った。フォーカスグループインタビューは、約1時間で実施し、インタビューでは医学部入学後の講義や実習、課外活動などでの経験や、それらを通した将来のライフイメージ・キャリアイメージについてたずねた。インタビューで得たデータについて質的分析を行い、現在結果をまとめているところである。 また、2023年10月にはMacKay international medical education conferenceにおいて「What are the Key Components of a Healthy Career for All Physicians?」というテーマで日本における医師のキャリア形成についてジェンダーの影響に関する講演を行い、台湾における性別役割分担の意識などについて意見交換を行う機会を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度、2022年度においてCOVID-19パンデミックの影響により、医学生を対象としたインタビューの準備がおくれてしまったこと、また本研究のフォーカスグループインタビューへの研究協力者のリクルートに難渋してことが大きな理由である。2023年度はインタビューへの研究協力者を募ることができ、ほぼ予定通りのスケジュールで進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は「医学教育におけるジェンダーバイアス」に関するフォーカスグループインタビューの結果について、学会および論文にて結果を発表する予定である。またこの質的分析結果がどの程度の一般化可能性があるのかについて検証するため、質問紙票を作成し、医学部学生を対象に医学教育におけるジェンダーバイアスについての質問紙票による調査を行う方針である。
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Causes of Carryover |
当初の予定では、インタビューデータによる質的分析結果の一般化可能性を検証するための質問指標を作成し実施することとしていたが、2023年度は質的分析結果をまとめるところまでにとどまったため。
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