2022 Fiscal Year Annual Research Report
体重の変化がメタボリックシンドロームの危険因子と医療費に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
21K17253
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Research Institution | Tsuruga Nursing University |
Principal Investigator |
萬代 望 敦賀市立看護大学, 看護学部, 教授 (80516956)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 医療費 / 体重 / NDB |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の国民医療費は43兆3,949億円、前年度の43兆710億円に比べ3,239億円、0.8%の増加となっている。人口一人当たりの国民医療費は34万3,200円、前年度の33万9,900円に比べ3,300円、1.0%の増加となっている。 本研究は、日本人における体重と医療費との関係を明らかにするため、2018年の特定健康診査・特定保健指導に関するデータ(NDB)と国民医療費のデータを対象に、国民一人当たりの医療費とBMI25以上の人の割合や、20歳の時の体重から10kg以上増加している人の割合を各都道府県で比較分析した。 BMI25以上の人の割合は、日本全体で28.8%であり、京都府の25.2%から沖縄県の39.7%までの範囲であった。一人当たりの医療費とBMI25以上の人の割合との間に相関はみられなかった(R = ー0.013、p = 0.930)。また、20歳の時の体重から10kg以上増加している人の割合は、日本全体で37.8%であり、新潟県の33.6%から沖縄県の49.2%までの範囲であった。一人当たりの医療費と20歳の時の体重から10kg以上増加している人の割合との間に相関はみられなかった(R = 0.086、p = 0.564)。 本研究では、各都道府県の国民一人当たりの医療費とBMI25以上の人の割合や、20歳の時の体重から10kg以上増加している人の割合には、相関がみられなかった。今回は研究の限界として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により2019年以降のデータは対象とできず、また年齢や性別を考慮していないこともあり、今後これらを考慮した解析を行う必要がある。
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