2023 Fiscal Year Research-status Report
Statistical methods in rapid surveillance system for data driven policy making under COVID-19 pandemic
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21K17292
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
米岡 大輔 国立感染症研究所, 感染症疫学センター, 室長 (60790508)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 統計科学 / 生物統計 / 感染症 / データサイエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
研究のねらい 2023年度はパンデミック下で頻繁に使用される統計手法、特にパンデミック特有の調査に関するバイアスの検討とその補正手法、に関して現状を整理し、(パンデミック下でより使いやすい)新数理手法を提案することを研究のねらいとした。また、統計数理的な手法開発研究と同時に、疫学データ、特に日本赤十字社と共同し献血検体を用いた血清疫学調査によるCOVID-19の抗体保有率の調査におけるバイアスの定量化とその補正についても理解を深めることを研究のねらいとした。
これまでの研究概要 国立感染症研究所において実施している血清疫学調査は様々なバイアスが想定されている。具体的には、献血検体においては、献血に来た人しかサンプリングされていないことによるセレクションバイアスである。同様のバイアスが民間検査会社の残余血清を用いた調査や、職域健康診断の残余血清を用いた血清疫学調査にも見られる。このバイアスをweight-back手法と呼ばれる方法によりある程度軽減し、(抗N)抗体保有割合を推定した結果を検討した。また、様々な外部データを用いて傾向スコアを推定し、逆重み付けを行うことでバイアス軽減を試みる研究を行っており、結果は査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたWebを用いたリアルタイムの感染症サーベーランスのバイアスの検討は、比較的予定通り進んだが、SNSを用いたサーベーランスに関してはデータの質が想定より低く難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、WebやSNSから取られたサーベーランスのデータと、積極的疫学調査のような従来の調査から取られたサーベーランスデータの差異や、バイアス、その補正方法に関して、個別具体的に検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
海外共同研究者のもとで長期滞在し、旅費として使用する予定でしたが、当該共同研究者が急遽受け入れ困難となったため。
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