2022 Fiscal Year Research-status Report
育児中の母親の心理的柔軟性が月経周期による症状と否定的な養育行動に及ぼす影響
Project/Area Number |
21K17314
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
岡島 純子 立教大学, 現代心理学部, 特任准教授 (70809425)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 心理的柔軟性 / 育児 / 親 / 乳幼児 / ストレス / 精神的健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究計画では、育児中の親における心理的柔軟性を測定する日本語版尺度の標準化を行うことであった。2021年度には、0歳~3歳を育てる育児中の母親2000人(0歳児500名,1歳児500名,2歳児500名,3歳児500名)を対象にウェブ調査を行っている。The Japanese version of Parental Acceptance and Action Questionnaire (PAAQ-J)の信頼と妥当性を検討した。対象者には,PAAQ-J、Acceptance and Action Questionnaire-II (AAQ-Ⅱ)、Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS)を測定した。Inaction-Behaviour (Inaction-B;α=.84)、Inaction-Cognition (Inaction-C; α=.72)、Unwillingnes (α=.68)の3因子12項目(α=.80)のPAAQ-Jが作成された。その後、再検査信頼性を検討した。初めに対象にした2000人の内,1000人(1歳児223名,2歳児234名,3歳児291名,4歳児252名)に再検査を行った。開発されたPAAQ-Jは内的整合性,構成概念妥当性について確認された。これらの結果を論文に投稿し、本年度に掲載された。
2023年度~2024年度での研究計画では、モデルの検討を行うことである。本年度に開発されたPAAQ-Jを用いて,育児中の母親の心理的柔軟性を測定し,月経周期による症状が「心理的柔軟性」を媒介して否定的な養育行動に影響を与えているかどうかについて検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度には、モデルの検討を行う。現在、取り掛かる準備をしている。概ね、計画通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度~2024年度での研究計画では、モデルの検討を行うことである。0~3歳を育てる育児中の母を対象としたウェブ調査を行う。育児中の母親の心理的柔軟性を測定し,月経周期による症状が「心理的柔軟性」を媒介して否定的な養育行動に影響を与えているかについて、共分散構造分析を使用して、モデルの検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
特に、”その他”の経費からの変更が生じた。研修会の費用であり、申請者の技術が向上したため、計画より早くに受講できたため、使用額の変更が生じた。前倒しで、受講できたため、今後の使用計画としては、全体的な変更はない。
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