2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K17332
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
眞嶋 ゆか 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (40888286)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 接触力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、研究①皮膚を拭く時の接触力と拭く動作に関する実態調査、研究②拭く動作と皮膚バリア機能との関連の調査、を行うものである。2023年度は、研究①の調査結果を分析しまとめた。
【目的】成人女性が不織布のおしりふきで自身の皮膚および多層構造皮膚モデルを拭く時の接触力を明らかにする。【対象者】成人女性30名【調査方法】自身の手を普段の拭き方で拭く時、多層構造皮膚モデルを弱く(優しく)拭く時、強く(しっかり)拭く時の3時点における接触力について、それぞれ薄手と厚手のおしりふきを使用し、拭き方の条件を決めた上でウェアラブル触動作センサーHapLogを用いて測定した。【結果】自身の前腕を普段の力で拭いた時の接触力の中央値は薄手のワイプ0.77N (IQR 0.27-1.62)、厚手のワイプ0.76N(IQR 0.3-1.81)だった。皮膚モデルを弱く拭いた時の接触力の中央値は薄手のワイプ0.46N(IQR 0.17-0.87)、厚手のワイプ0.49N(IQR 0.19-0.96)だった。皮膚モデルを強く拭いた時の接触力の中央値は、薄手のワイプ1.07N(IQR 0.37-2.13)、厚手のワイプ1.17N(IQR 0.38-2.48)だった。ワイプの薄さ・厚さによる接触力には有意差がみられ、自身の前腕を拭く時は薄手のワイプの方が有意に接触力が強く、皮膚モデルを拭く時は弱く・強く拭く時も厚手の方が有意に接触力が強かった。また、拭いた時の接触力(中央値)の変化量について、皮膚モデルを弱く拭いた時に変化量が大きく、皮膚モデルを強く拭いた時は変化量が少なかった。ワイプ別では、自身の前腕を拭いた時と皮膚モデルを強く拭いた時は厚手のワイプの方が大きい傾向であるのに対し、皮膚モデルを弱く拭いた時は薄手のワイプの方が大きい傾向を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究①の分析とまとめに時間を要したため、研究②の計画書作成が遅れている。現在は、研究②の計画書を作成中であり、測定方法の精度を高めるための方法について検討している。今年度中には調査が開始できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究自体の変更はないため、研究②の実施に向けて進めていく。 2024年度は研究②の調査を実施する。調査期間は1~2か月程度を見込んでおり、必要な測定機器は購入している。 2025年度は研究②の結果をまとめて論文作成し、学会誌へ投稿する予定である。
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