2023 Fiscal Year Research-status Report
他者支援が新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動に及ぼす影響
Project/Area Number |
21K17341
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Research Institution | Takarazuka University |
Principal Investigator |
卯川 久美 宝塚大学, 看護学部, 教授 (40847266)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 新人看護師 / 組織社会化 / プロアクティブ行動 / 他者支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
入職後1か月、6か月、9か月時点の新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動と他者支援との関連を明らかにする。 入職後1か月の調査期間は2022年5月~7月。対象者は全国病院一覧データから近畿圏にある病床数300床以上の病院を系統抽出法にて64施設抽出し、同意が得られた新人看護師。調査内容は、1)新人看護師の組織社会化によるプロアクティブ行動尺度:20項目5件法、2)他者支援尺度:14項目5件法。他者支援尺度は師長、実地指導者(プリセプター)、師長、実地指導者以外の先輩3者それぞれから受けている支援を調べた。3)個人属性。従属変数に新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動、独立変数に師長、実地指導者(プリセプター)、師長、実地指導者以外の先輩3者それぞれから受けている支援を投入し重回帰分析を行った。本研究は大手前大学研究倫理委員会の許可を得て実施した(承認番号49)。12施設の新人看護師273名に調査票を配布し、69名(回収率25.3%)から回答が得られた。67名を分析対象とした。対象者の背景は、女性が65名(97%)、男性が2名(.03%)、年齢は平均22.0歳(SD=±1.88)であった。 重回帰分析(ステップワイズ法)を行った結果、プリセプターの他者支援のみが(β=.3,p<.05)で有意であった。この研究は第33回 日本医学看護学教育学会 学術集会で発表した。6か月時点の調査期間は2022年8月~9月で、1か月時点と同じ対象者に行い、43名(回収率15%)であった。6か月時点の調査期間は2022年12月~2023年2月で、同じ対象者に行い、28名(回収率10%)であった。今後、新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動と他者支援との関連を縦断的に明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年に職場異動を行い、適応するために研究の時間が確保できなかった点や、業務の比重が高くなってしまった点、また、看護学部であるためコロナ関連で急な実習中止や、非常勤教員の辞退、追実習の調整等が必要となった点もあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
入職後3時点でのデータ収集ができているので、縦断的に他者支援が新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動に及ぼす影響を明らかにしていく予定である。
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Causes of Carryover |
発表のための旅費等の諸費用、論文作成のため費用が必要となる。
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