2021 Fiscal Year Research-status Report
施設入所高齢者の入浴時刻の違いによる体温の経時的変化と睡眠覚醒状態の比較
Project/Area Number |
21K17347
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 千佳 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (60768852)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠 / 入浴 / 体温 / 生体リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者は加齢より、夕方の眠気や早朝覚醒など睡眠障害を呈しやすい。睡眠は、睡眠が開始される4時間前位から放熱がはじまるなど、睡眠と体温は密接に関係している。本研究は、入浴により体温が上昇すると、体温リズムに影響し、睡眠覚醒状態にも変化をもたらすと想定し、高齢者の入浴時刻の違いによる体温と睡眠覚醒状態を比較することが必要であると考えた。そこで、施設入所中の高齢者が普段入浴ケアを受けている午前・午後に入浴を行い、非入浴日と午前入浴日、午後入浴日の体温の経時的変化と睡眠覚醒状態を把握し、比較する。また、研究者の過去の研究結果から、午前入浴と午後入浴の順序が主観的睡眠感に影響するか明確にすることで、午前入浴と午後入浴のどちらが睡眠を促すケアの提供になるか効果を検証する。 近年、時間生物学という分野において、人の生体リズムに着目し、ケア介入のタイミングによってより効果的な医療・看護を行おうとする取り組みがある。本研究はこの研究分野の発展の基盤となると考える。 研究1では①午前入浴日、午後入浴日、非入浴日の体温の経時的変化を明らかにする。②体温の変化と睡眠潜時を午前入浴日、午後入浴日、非入浴日で比較し、入浴日の睡眠潜時が非入浴日より短くなるか比較検討する 研究2では午前と午後の入浴順序を変更し、主観的睡眠感に差があるかを研究1の結果と比較検証する 現在、コロナ過の感染状況を鑑み、施設への介入方法及び介入時期を検討している段階である。よって、今後の研究計画については、介入時期の変更が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
地域で生活する高齢者を対象とし、入浴による体温の概日リズムの変化を明らかにするために入浴時刻を日を変えて午前、午後に行う介入研究である。 現在、コロナ過の感染状況を鑑み、施設への介入方法及び介入時期を検討している段階である。 よって、今後の研究計画については、介入時期及び対象者数の変更が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の研究計画提出の際には、コロナ過の感染状況が予測されていたため、研究補助のスタッフは看護師とし、スタンダードプリコーションを順守したうえで、研究計画遂行することを考えていた。しかし、感染状況が長期化しており、今後の感染状況を鑑み研究研究活動を推進していく必要がある。本研究は、施設の職員及び入所者の協力が不可欠である。施設の感染管理の状況を適宜確認しながら、実施時期を検討していく。 研究補助スタッフは看護師とするが、研究期間の変更を考え、研究補助スタッフの増員も計画していく必要があると考える。
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Causes of Carryover |
本研究は、施設に入所する高齢者を対象にし、活動量と睡眠状況を調査する研究である。睡眠評価を機器にアクチグラフを使用する予定である。2021年に後半に研究開始であったが、コロナ過の感染状況が長期化し、施設への調査時期が遅れていることから、測定機械の購入時期を延期した。
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