2023 Fiscal Year Research-status Report
脳血流動態を効果指標とした下肢への温熱刺激を活用した看護ケアの開発
Project/Area Number |
21K17348
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
前田 耕助 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (40736899)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 看護技術 / 脳血流 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳血管障害や認知症の患者の寝たきりや傾眠、昼夜逆転を予防、改善できる看護ケアの開発を目指し、脳活動の指標である脳血流量を用いた実験的研究に取り組んでいる。具体的には、一般に足湯として親しまれる看護ケアの1つである足浴の新たな活用法(脳活動を促す足浴法)の開発を目指し、非侵襲的に脳血流量を測定できるfunctional magnetic resonance imaging(fMRI)や、近赤外分光法(near‐infrared spectroscopy: NIRS)、ならびにNIRSの測定点を核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging: MRI)に重ね合わせる方法を用い、足浴による脳活動への影響のメカニズムの解明、ならびに脳活動をより一層促す看護ケア(足浴法)を明らかにすることを目的としている。 2023年度は研究に関する文献検討や、看護技術、脳活動関連の学会等に参加し、看護技術や脳活動の評価指標に関する知識やその分析方法について情報収集を実施し、研究計画、実験プロトコールの精査ならびに細かな修正を行った。特に、下肢への温熱刺激方法について足浴以外の方法の検討ならびに検証し、看護師でなくても実施できる、より簡便な温熱刺激方法について検討した。 データについては、健康成人を対象に下肢への温熱刺激による脳血流への影響をNIRSを用いて収集した。現在も被験者を募集し、データ収集ならびにデータ分析を進めている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は計画通り当初より実験を開始することはできたが、年度途中から研究補助者の確保ならびに被験者の確保に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度から継続してデータ収集ならびに分析を進め、研究成果を公表する。 データ収集(2024年4月~2025年3月):研究計画に則り、データを収集する。現在はNIRSを用いた実験に着手しているが、今後はfMRIを用いた実験も同時並行で実施し、データ収集を進めていく。 データ分析、研究成果の公表(2024年10月~2025年3月):データ収集を行った都度、データ分析を実施する。またその結果を論文や学会発表を通じて公表する。
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Causes of Carryover |
2023年度は被験者を対象に実験的な研究を実施していたが、対象者の確保ならびに研究補助者の確保に苦慮した。そのため、当初予定していた人件費や被験者の謝金の支出が少なかった。 2024年度は、実験に本格的に着手し、人件費や謝金として使用する。
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