2022 Fiscal Year Research-status Report
「報告・相談」技術向上を目指した、看護学生向けSBARツールプログラムの開発
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21K17353
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大崎 千恵子 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (80771568)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 報告・相談 / 躊躇 / 看護学生 / SBAR / 新人看護職員 / 教育訓練プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護学生向けSBARツールを組み込んだ臨地実習での教育訓練プログラムを開発・実施し、卒後にわたる「報告・相談」技術への効果を縦断的調査により明らかにすることである。 事前調査は2020年度に終了し、2021年度から本調査に移行した。 2021年度は、開発した教育訓練プログラムを実施し、対象の看護学生に対して、第1回、第2回調査を実施した。SBAR訓練を学内授業および演習から臨地実習まで短期間で集中的に実施したことにより、学生にとって思考の枠組みが明確となり、実践への後押しにつながったと推察された。つまり、本研究でのSBAR訓練は、学生の報告・相談場面での躊躇の低減に一定の効果があったと考え、これらの成果を2022年12月開催の第42回日本看護科学学会学術集会にて発表した。 2022年度は、対象の看護学生が卒後に就職した大学病院において、2カ月目(第3回)、4カ月目(第4回)、10カ月目(第5回)の時期に同内容の調査を行った。同時にコントロール群として、研究対象者が所属するA大学附属病院の新人看護職員および同プリセプター看護師を対象に第3回から第5回まで同内容の調査を実施した。調査項目は報告・相談に関する躊躇の実態およびSBARスキルである。 2023年度は調査結果を分析し、学術集会での発表および論文作成の予定である。また、SBARツールのシートを作成し今後に向けたブラッシュアップを行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた本調査はすべて終了した。 コロナ禍の影響で、施設によって、対象施設により回収方法が統一されず、投函での回収が増えた影響で、対面研修での場を利用した場合と投函方式での場合とで回収率に差異が生じたが、調査時期が大きく遅れることはかなった。
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Strategy for Future Research Activity |
本調査がすべて完了し、データ入力も完了しているため、2023年度は結果の分析と成果発表、論文作成を中心に研究をすすめる。また、SBARツールのシートを作成し今後に向けたブラッシュアップを行う。
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Causes of Carryover |
2022年度は現地開催の学会に参加予定であったが、コロナ禍の影響で参加を中止にしたため、差額が生じた。 2023年度は、開発した教材ブラッシュアップを目的にポケットサイズのシート作成に費用な経費を追加する。また、論文作成にむけた情報収集を目的に、現地開催の学会にぜひ参加したいと考えている。
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