2021 Fiscal Year Research-status Report
転移・再発乳がん治療の経済毒性をマネジメントするための看護支援ガイドの考案
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21K17358
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 瀬奈 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60796522)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 乳がん看護 / 経済毒性 / 副作用マネジメント / 外来看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は治療継続に伴う経済的な副作用である経済毒性に着目し、転移・再発乳がん患者のケアに従事する外来看護師が認識している経済毒性に関する看護の役割と看護支援の現状を明らかにすることを目的としている。実態調査に基づき、経済毒性をマネジメントするための実践的な看護支援ガイドを考案することを目標とする。2021年度は実態調査の実施に向けて質問紙の作成に着手した。経済毒性のマネジメントに関するケアの要素と具体的内容を抽出するために文献検討を行なった。諸外国の先行研究を中心に関連する文献を収集して精読し、スクリーニングやアセスメントに関する内容に着目して既存の知見を整理した。国内文献についても、経済毒性に関する研究のほか、経済的な負担、経済的な苦痛等に関する知見を含む先行研究をレビューした。先行研究を参考に、計画に沿って調査項目案の検討を開始したが、医療提供体制や社会福祉制度、社会文化的背景の異なる各国の知見から国内の調査に適した内容に洗練させることに時間を要している。また、COVID-19の影響が続く中、社会全体が経済的にも影響を受けており、乳がん患者を取り巻く雇用・就業や家計の状況も平時とは異なる可能性がある。2021年度中にプレテストまで実施する計画としていたが、調査内容や調査の方法・時期について検討を重ねている段階である。並行して実施している経済毒性に関する患者調査も踏まえて、引き続き調査の準備を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査準備に時間を要しているため。また、連動している患者調査も当初の計画より調査期間を延長したため。
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Strategy for Future Research Activity |
調査内容を確定していくが、医療従事者の協力を得ることが欠かせない調査方法であるため、データ収集の調整や実施に時間がかかることが見込まれる。分析方法も含めて実施計画を吟味し、当初の目的が達成できるように必要に応じて調整を行なう。
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Causes of Carryover |
進捗の遅れに伴い、質問紙の作成およびプレテストの過程で発生する予定であった費用を次年度に移行することになった。専門的知識提供への謝礼、調査準備にかかる物品購入・人件費等に使用する予定である。
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