2021 Fiscal Year Research-status Report
コロナ禍における入院患児への適切なケア内容の可視化及びその看護モデルの構築
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21K17385
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
李 剣 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (00869216)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 入院患児 / コロナ禍 / 面会制限 / 活動制限 / 適切なケア / 家族支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、コロナ禍において面会制限・日常行動制約により看護師が入院患児のストレス反応へ取り組んだ具体策とその効果に着目し、入院患児への適切な看護を可視化し、看護モデルを構築することを最終目的とする。 コロナ禍の小児病棟における看護師の効果的な取り組みを探る上では、第一段階として、面会制限のなかでの入院患児へのストレスや欲求に関して看護師の対応及び困難に感じるケア要素などを捉える必要があると考えた。 2021年度は、研究の第一段階として、小児病棟の看護師への面会制限のなかで、入院患児への対応に関する質問紙作成に向けた予備調査の実施を行うことであった。予備調査の実施にあたっての概念構築を目指すためにも2021年度は文献検討を中心に行った。その結果、先行研究において、新型コロナウイルス感染症の拡大による小児の入院環境の変化について、多くの病院は「面会制限」、「付き添い者の交代制限」など感染対策として出されており、面会基準も「親以外は不可」と最も多く大きな変化が見られたことがわかった。 また、文献検討と並行して、予備調査にあたり、小児専門病院に研究協力を依頼し、協力が得られた病院に研究対象者である小児看護に関わった看護師を募り、インタビュー調査を行った。また、現在もインタビュー調査を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の目標である研究第一段階を実施にあたり、文献検討を行い、所属機関の倫理審査委員会の承認、施設への研究協力の依頼、予備調査の実施、データの入力まで計画だった。しかし、予備調査及びデータ入力について、全て完了までには至らず、「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目となる2022年度は、小児専門病院の看護師の協力を得て、引き続き研究第一段階の予備調査(インタビュー調査)を進める計画である。インタビュー調査結果から問題課題を抽出する。また、当初の計画通り、第一段階の結果をもとに、質問紙を作成し、第2段階として予定している質問紙調査の実施につなげる。
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Causes of Carryover |
(次年度使用額が生じたい理由)学会会議参加に係る費用を計上していたが、研究の進捗状況(研究第一段階が完了しなかったこと)、及びコロナ禍の影響で出張できなかったため次年度に繰り越した。 (使用計画)未使用額は次年度の学会会議参加の旅費と第一段階の調査結果のジャーナルの出版費を含む論文の掲載料に充てることにする。
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