2021 Fiscal Year Research-status Report
「子どもの育ち」に着目した低出生体重児と親の相互作用を支える看護モデルの創案
Project/Area Number |
21K17386
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
茂本 咲子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60336641)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 低出生体重児 / 子どもの育ち / 親の認識 / 親子相互作用 / 看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、未熟な状態で生まれた低出生体重児を育てる親が「子どもの育ち」をどのように実感していくのかを解明し、「子どもの育ち」に着目して低出生体重児とその親の相互作用を支える看護モデルを創案することである。 本研究は4年計画である。初年度である令和3年度は「低出生体重児」「成長発達」「親の認識」「看護」等のキーワードにて文献レビューを行った。低出生体重児の親は、体調・体格・運動発達・認知発達・食事についての成長発達を捉えており、その視点として、子どもの様子をみること、同年齢の子どもと比べること、専門職等の周囲の人からの情報や評価のように拡大していくことが明らかにされている(酒井,2021)。しかし、低出生体重児と親の相互作用を通して、親が「子どもの育ち」をどのように実感しているかを明らかにした先行研究はほとんどないことがわかり、本研究に取り組む意義があることが確認できた。脳性まひがある幼児を在宅で育てている母親を対象とした先行研究では、療育により子どもの発達を実感すると、子どもの成長のために母親としてできることはする気持ちへ変化していることが見出されている(守村ら,2017)。本研究を通して、低出生体重児の親が「子どもの育ち」をどのように実感しているか、どのように変化していくのかを明らかにすることができ、低出生体重児とその親の相互作用を支える看護の示唆が得られるのではないかと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度は、低出生体重児を育てる親が「子どもの育ち」をどのように実感しているのかを明らかにするために、文献レビューを行った。その知見を国際看護学会で発表する予定であったが、新型コロナウイルス感染症のまん延により国際看護学会の開催が1年延期されたため、令和4年度に学会発表を行う計画に変更した。 文献レビューと並行して、令和4~5年度に実施する調査依頼の準備を進めた。NICUを有するA県の医療施設の看護師およびNICUを退院した子どもたちが通院するB県の医療福祉施設の看護師と、調査対象者の選定方法やコロナ禍においてどのように調査を行うことが可能か等について話し合い、助言を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度、文献レビューから得られた知見と新型コロナウイルス感染状況を鑑みて研究計画書を修正し、所属機関の研究倫理審査を受ける予定である。 文献レビューの成果については、国際看護学会で発表し、論文化していくことを目指す。国際看護学会で発表することが難しい場合は、国内の関連学会で発表する。
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Causes of Carryover |
令和3年度、国際看護学会に参加する予定であったが、新型コロナウイルス感染のまん延により学会の開催が1年延期されたため、令和4年度に外国旅費を使用する計画に変更した。
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