2021 Fiscal Year Research-status Report
スパイロメーターとwebによる小児喘息管理: 自己統制力向上のための支援と検証
Project/Area Number |
21K17391
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Research Institution | 湘南医療大学 |
Principal Investigator |
土師 しのぶ 湘南医療大学, 保健医療学部看護学科, 准教授 (80737974)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 喘息 / 子ども / 学童期 / 自己統制力 / 家族機能 / 呼吸機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1. 教育的介入により喘息の子どもと養育者の疾患知識を向上させ、2. 行動的介入として簡易スパイロメーターを用いて、子ども自身が客観的に喘息状態を認知しWeb上の喘息日誌をつけ、3. 研究者からフィードバックを受けることで、自己統制力を養い、喘息コントロールの向上を図ることであった。また、医療者は、Webによる双方向性により正確な喘息状態および管理行動を把握することが可能となり、介入が外来受診を補完し、来院による感染症罹患の減少や医療費の削減などの効果が期待できることであった。 令和3年度(2021年)は、研究方法の実現可能性を確認し、倫理審査委員会への申請後、プレテスト、対象者の募集、べースライン情報とデータの収集を実施予定であった。しかし、令和元年(2019年)より続くコロナ感染症の拡大のため、感染予防を踏まえた上での研究の実現可能性の再検討が必要となった。研究実施施設が人口の密集する都市部にあるため、度重なる緊急事態が生じ、今後の研究実施についても感染拡大状況を視野に入れて、研究を推進する必要があり、研究手法の大幅な修正が必要となった。 上記をふまえ、研究計画を変更し、現在、変更した研究計画内容にて、所属施設の倫理審査委員会に審査申請中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度(2021年)は、研究方法の実現可能性を確認し、倫理審査委員会への申請後、プレテスト、対象者の募集、べースライン情報とデータの収集を実施予定であった。しかし、令和元年(2019年)より続くコロナ感染症の拡大のため、感染予防を踏まえた上での研究の実現可能性の再検討が必要となった。研究実施施設が人口の密集する都市部にあるため、度重なる緊急事態が生じ、今後の研究実施についても感染拡大状況を視野に入れて、研究を推進する必要があり、研究手法の大幅な修正が必要となった。 研究方法の主な変更として、研究デザインは、縦断研究を計画していたが、横断研究に変更した。対象者の変更はなく、喘息治療のために小児科に通院する学童期の子どももとその養育者とした。当初は、対象群と比較群を設定し、両群の比較検討を予定していたが、対象群のみとした。また、呼吸機能のデータ収集は、スパイロメーターでの実施を予定していたが、ピークフローでの実施に変更した。データ収集は、研究協力施設の小児科アレルギー外来にて感染予防に努めながら、対象に研究参加者として参加を依頼し同意を得る。調査内容は、1. 対象の属性および背景、2. 喘息のコントロール度と重症度、3. 呼吸機能(ピークフロー)、4. 子どもの自己統制力、 4. 家族機能を測定する。さらに、5. 養育者に子どもの喘息管理に関する自己統制力に関するインタビューを実施する。 以上の研究計画内容にて、現在、所属施設の倫理審査委員会に審査申請中である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度(2022年度)は、変更した研究計画に基づき、プレテスト、対象者の募集、べースライン情報とデータの収集を実施する。データ収集後は、データ分析を実施する。分析は対象者80名のデータを用いて、記述統計、変数間の関連を確認する。その後、重回帰分析を実施し、子どもの自己統制に影響している要因を明らかにする。また、養育者への子どもの喘息管理に関する自己統制力に関するインタビュー内容については、質的分析を実施する。 令和5年度(2023年度)計画は、分析結果をまとめ、国内外において報告発表し、論文化する。また、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みながら、得られた横断研究の結果を元に、縦断研究を実施するための準備を行う。
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Causes of Carryover |
令和3年度(2021年)は、令和元年(2019年)より続くコロナ感染症の拡大のため、研究方法の実現可能性を考慮し再検討が必要となった。研究実施施設が都市部にある施設も含まれるため、度重なる緊急事態が生じ、感染拡大状況を視野に入れて、研究を推進する必要があり、研究手法の大幅な修正が必要となった。研究方法の主な変更としては、研究デザインについては、縦断研究を計画から横断研究に変更した。対象者の変更なく、喘息治療のために小児科に通院する学童期の子どももとその養育者とする。対象者は、対象群と比較群を設定し、両群の比較検討を予定していたが、対象群のみとした。また、呼吸機能のデータ収集ではスパイロメーターでの実施を予定していたが、ピークフローでの実施に変更した。データ収集は、研究協力施設の小児科アレルギー外来にて感染予防に努めながら実施する。 以上のことから、令和4年度(2022年)の使用計画は、使用機器(スパイロメーターからピークフローに変更)の変更以外は大きな変更はない。
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Research Products
(2 results)