2023 Fiscal Year Research-status Report
保健師教育の質保証を促進する教学IRベンチマーク指標の開発と検証
Project/Area Number |
21K17414
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
南部 泰士 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (70611846)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 保健師教育 / 教学IR |
Outline of Annual Research Achievements |
大学生の学修成果や大学教育の質を評価する活動として、教学 IR への関心が高まっている。大学生の学修成果には様々な要因が関連していると考えられるが、日本において、保健師教育課程における学生の学修成果向上への関連要因について調査した報告はない。 本研究の目的は、全看護系大学で養成している保健師教育課程の教学IR 活動の実態を明らかにする目的で調査を行った。アンケート調査の結果、55名から回答が得られた。対象の属性をみると、「40歳代」20.0%、「50歳代」18.2%、「60歳代以上」43.6%であった。所属大学は「国立」23.6%、「公立」12.7%、「私立」63.6%であった。所在地域は「近畿地方」16.4%、「中国・四国地方」21.8%、「中国・四国地方」21.8%、「九州・沖縄地方」32.7%であった。職位は教授が47.3%であった。IRに関する委員会は「教務委員会関連」27.3%、「カリキュラム委員会関連」23.6%であった。教育課程は選択制76.4%であった。 教学IRとして、分析・活用したい項目をみると「成績分布やGPAなどの分析」21.8%、「学生による授業評価の分析」18.2%、「就職状況調査」16.4%、「学生の達成度調査、学生による大学教育の評価調査など」10.9%、「学生調査(生活調査など)」9.1%であった。 他大学との教学IRに関する比較を希望する項目は「就職状況調査」61.8%、「成績分布やGPAなどの分析」52.7%、「卒業生に対する調査」49.1%、「入学志願者の調査」47.3%、「学生の達成度調査、学生による大学教育の評価調査など」40.0%であった。 保健師教育課程専門IR組織の有無については、「いいえ」61.8%、「わからない」16.4%であった。ミニマム・リクワイアメンツをIRに活用しているかについては、「いいえ」32.7%、「わからない」29.1%「はい」7.3%、であった。 以上の結果を踏まえ、インタビューガイドの内容を整理、精選している段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響や、その後の状況により業務負担が増したことで、研究に使用できる時間が大幅に短縮された。そのため、保健師教育に携わる教員へのインタビュー調査の実施が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
保健師教育に関わる大学教員6名程度のインタビュー調査に関して、研究協力の同意が得られれば、オンラインビデオ会議システムであるZoomを用いてインタビューを実施する方向である。
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Causes of Carryover |
次年度使用が生じた理由は、研究計画の変更や外部要因による研究活動の遅延のためである。これらの要因により、経費の一部を次年度に繰り越した。令和6年度は、アンケート調査について、学会発表、論文投稿を実施する。また、アンケート調査の結果、インタビューガイドの精査の後、インタビュー調査を実施し、保健師教育課程教学IRに関する質保証を高めるための教学IRに関する項目等を精選していく予定である。
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