2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a screening method for the progression of arteriosclerosis in patients with type 2 diabetes mellitus.
Project/Area Number |
21K17415
|
Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
古谷 友希 獨協医科大学, 医学部, 研究生 (70897909)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 糖尿病 / 動脈硬化 / 下腿周径 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病はその進行とともに多彩な合併症を引き起こす疾患である。その合併症の多くは動脈硬化に起因している。一般的に糖尿病は慢性的な経過を示すことから、在宅場面での介入が重要な役割を果たす。一方で種々の合併症を引き起こす動脈硬化の評価は専門的な機器が必要になり在宅場面での評価は困難である。本研究の目的は動脈硬化と下肢周囲径との関係を調査し明らかにすることとした。 T2DM患者(114例)の上腕足首間脈波伝播速度 (baPWV)、体組成、体力、患者特性、糖尿病性神経障害の状態、筋力指標を評価した。統計学的解析は、Pearson の積率相関係数検定、Spearman の順位相関係数検定、重回帰分析、ロジスティック回帰分析を実施した。ロジスティック回帰分析の結果、従属変数を1400㎝/s以上を1、以下を0とした場合ではBMI(OR=.84,95%CI.73-.97,p<.05)が採択され、1640㎝/s以上を1、以下を0とした場合では調整変数のみ採択され、1963㎝/s以上を1、以下を0とした場合ではBMI(OR=.63,95%CI.43-.92,p<.05)、アキレス腱反射障害(OR=34.0,95%CI3.38-342,p<.01)、下腿周囲径(OR=.68,95%CI.51-.90,p<.01)が採択された。 本研究はT2DM患者の重症動脈硬化を評価する手法として1つの視点を提供するものである。一般的に動脈硬化の評価には専門の機器を必要とするが、本研究の結果を用いることで在宅医療場面などの専門的な機器がない環境下でも、動脈硬化を評価することが可能になる。 今後は縦断研究に展開していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記結果のうちBMIと動脈硬化との関連を日本糖尿病理学療法学雑誌に公表した。心疾患死亡リスクと動脈硬化との関係については、別論文を執筆予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
対象者属性と糖尿病患者の経過特徴との関連を縦断研究として追加調査する予定である。 心疾患死亡リスクと動脈硬化との関係については、別論文を執筆予定である。
|
Causes of Carryover |
2021年度は当初計上していた、被験者謝金と研究助手アルバイト代が発生しなかったため残金が生じた。アルバイトを雇用しなかった理由は、感染症対策を実施しながらの評価で、収集できるサンプル数が限られ、アルバイトを雇用せずにデータを処理できた為である。 2022年度の予算計画として、旅費:第28回心リハ学会参加旅費として8万円、研究打合せ(自宅ー日光医療センターまでの交通費×4回)として4万円。学会費用:第28回心リハ学会参加費1万円、第31回埼玉県理学療法学会5千円を予定している。
|
-
-
-
-
[Presentation] 2型糖尿病患者における 動脈硬化の重症度別影響因子の検討2021
Author(s)
古谷友希, 田村由馬, 田宮創, 寺島雅人, 鶴見知己, 高橋もも, 小川将, 中谷祐己, 北濱眞司, 元山猛, 安隆則
Organizer
第6回日本心臓リハビリテーション学会関東甲信越支部地方会